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習近平、「二人三脚」のプーチン転けたらどうなる? 岐路に立つ中国

勝又壽良の経済時評
  • 2022/10/10
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西側から警戒される中国 中ロ枢軸は解体の運命へ 破綻した中国の一帯一路 ロシア大統領のウラジーミル・プーチン氏は、10月7日に70歳になった。中国国家主席習近平氏は、6月15日生まれで69歳である。この両氏は、年代が接近していることや世界観が重なっていることで、対米国へ強烈な反発心を強めている。いわゆる「中ロ枢軸」と言われる関係を築くにいたった。 だが、プーチン氏はウクライナ侵攻を始めて、習氏は外交的に極めて困難な立場に立たされている。今年2月4日の中ロ首脳会談の共同声明では、「限りない友情」を謳い挙げるほどであった。この文言は、中国側の要請で挿入されたとされる。2月の冬季五輪北京大会で、西側首脳は一人も出席しなかったので、その反動で「中ロ密着」を演出したかったに相違ない。 この中ロ首脳会談から20日後に、ロシアはウクライナ侵攻を始めた。プーチン氏は当然、中国の支援を期待していたに違いない。これを見越した米国は、中国へ強烈な圧力を掛けることになった。ロシアへの経済制裁と同様の「二次制裁」をちらつかせたのだ。中国は、ファーウェイがイラン経済制裁への違反で「二次制裁」を科され、副会長がカナダで長期拘留という「痛い目」に遭遇した。こういう実例が身近にあるので、経済界はロシアとの取引を大幅に制限した。 板挟みあった習氏は、ロシアのウクライナ侵攻の正統性を支援するという、とんでもない事態に発展した。いかなる理由があっても、主権国家を侵略することは国連精神からも許されることでないのだ。中国は、この重要な一点からはみ出てしまったのだ。これが、西側諸国から、ロシア同様に中国も安全保障上において「危険な存在」と位置づけられることになった。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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