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<Vol.1274:過剰な信用創造の帰結が見えてきた>
2022年10月12日:通貨の創造は、負債の増加になる
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コロナ・パンデミックのときの「ゼロゼロ融資」は234万企業(約60
%)に対して総額42兆円でした。
ゼロ金利&無担保の融資です。政府は、3年間で1.8兆円になる利子を、
補給しています。3年後が22年9月末です。
22年10月からは、借りた企業の利払いが始まります。
コロナ特例融資は、売上を増やす設備投資のためではない。
売上減少による損失の補填に消えたものです。
借りた企業は42兆円を支払っているので、自社の銀行口座には、その
マネーはない。
返済と利払いは難しい。
政府は、特例貸付金の返済と利払いを延期するでしょう。
返済を猶予しないと、2023年には、世界中でコロナ倒産が急増するか
らです。倒産とは経費の支払いができないこと、返済ができないこと、
銀行取引が停止処分にあうことです。
利払いができない借り入れは、期限の利益を失って、残債の一括返済
を迫られますが、当然に返済はできない。このため担保に差し出して
いた資産が没収されます。損失は銀行が負います。ゼロゼロ融資では
政府です。
この42兆円のマネーは、どこから来たのか。政府が国債を増加発行し、
その国債を日銀が買って、信用創造したマネーが元になっています。
中央銀行による信用創造とは、通貨の増刷です。中央銀行の信用創造
の分、政府の国債が増えています。
◎日銀と銀行システムで増発された円は、企業や世帯、言い換えれば、
政府を除く非金融法人の負債になっているのです。
以上は日本の、2020年から21年のコロナ特例融資42兆円の一例です。
借りた会社からムリに回収すれば倒産(=失業の増加)するので回収
は困難です。
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