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第238回 クジラはどうやって相場変動に対処しているのか?石油と天然ガスのブロックチェーン その1
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▼今回の記事
いつものように今回も、ビットコインを中心とした暗号通貨の先週の動きで、SNSの「テレグラム」などで個人投資家が注目している動きを紹介する。
最後にメインテーマとして、石油と天然ガスの分野におけるブロックチェーン適用のプロジェクトを紹介する。今回はその概要である。
▼あまり動きのないビットコイン
先週から今週にかけてのビットコインの相場だが、あまり大きな動きがない。10月14日の290万円台の今週の最高値から少し下落し、この一週間は285万円前後の水準で推移している。前回の記事に紹介した「今週のビットコイン相場予想」がほぼ的中しているような状況だ。10月17日の最高値は289万円と予想されているが、どうなるだろうか?
●高止まりする米インフレと利上げ懸念
このビットコインを中心とした暗号通貨の相場低迷の背景は、はっきりしている。アメリカのインフレが高止まりし、ダウやナスダックを始め株式相場全般が低迷しているからだ。
10月14日に発表になったインフレ率は、市場の予想を上回り、前月比0.4%増、前年同月比8.2%増となった。また、相対的に価格変動率の大きい食料とエネルギーを除外したコアインフレ率も6.6%に上昇し、予想の6.4%を上回った。1982年以来の高水準である。
この発表の直後から、ビットコインを中心とした仮想通貨全般の相場が打撃を受けた。データ分析会社、「コインゲッコー」のデータによると、「カルダノ(ADA)」は7.4%下落し、「ソラナ(SOL)」は8.5%超の損失となった。ビットコインは1.2%程度の下落に止まった。
これは、S&P500先物がオープン直前に1.88%下落し、またナスダック100の先物も2.89%下落したことを反映した動きである。依然としてビットコインを中心とした暗号通貨は株式相場と連動している。
こうした相場の低迷を引き起こしているのは、「FRB」によるさらなる利上げ懸念である。大手取引会社「Forex.com」によると、インフレ率が予想を上回って上昇すると、11月初めに「FRB」は0.75%の利上げをせざるを得なくなると予想している。
また、アメリカ最大のデリバティブ市場である「シカゴ・マーカンタイル取引所」によると、トレーダーは現在、11月初旬に「FRB」がさらに0.75%の利上げを行う確率を90%以上と見積もっている。一部のトレーダーは、1.0%の追加利上げの可能性さえあると見ている。
このように、11月にも「FRB」による利上げが継続する可能性が高いので、株式も、またビットコインを中心とした暗号通貨の相場も低迷する可能性が高い。もし発表になった利上げが0.75%ではなく1.0%であれば、市場は激しく反応し、かなり下落することだろう。
●プレッシャーにさらされるマイニング産業
こうしたさらなる相場の低迷が予想される状況で、大きな影響を受けているのがマイニング産業だ。大手や準大手のマイニング企業の破綻が続いているのだ。先月だけでも大手の「Compute North」は破産を申請し、「Iris Energy」は現金を得るために1億ドルの株式を売却。さらに「Compass Mining」はジョージア州の事業を停止し、最大のビットコインマイニングプールの一つである「Poolin」は、クライアントの引き出しを凍結した。マイニング産業には大変に厳しい時期だ。
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