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西側へ「喧嘩売った」習近平、敵を増やせば「凋落早めるだけ」

勝又壽良の経済時評
  • 2022/10/20
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矛楯する二つの目標達成 武力での台湾統一は困難 急激な生産性低下がガン 逆立ちしても米に敵わぬ 習近平国家主席は、10月16日の中国共産党大会で「活動報告」を行なった。目玉は、「祖国統一」(台湾統一)と「中国の復興」である。いずれも、国家主義者を喜ばせる内容だ。習氏が、異例の国家主席3期目を目指していることから、支持を高める狙いで前記の二点を敢えて強調することになったのであろう。 同時に、「マルクス主義の現代化」という言葉も使い、西側の民主主義諸国への挑戦姿勢をはっきりさせた。習氏が毛沢東の後継者として、米国の世界覇権へ挑戦する決意を見せたのである。マルクス主義が、経済政策として「不合格」であることは、旧ソ連の崩壊で証明済である。習氏は、それにも関わらずマルクス主義をひっさげて、西側へ戦いを挑む決意を披瀝した。 矛楯する二つの目標達成 この習氏個人の夢が、中国14億人の生活を引き裂くことは明らかである。前記の「祖国統一」(台湾統一)と「中国の復興」が、相対立し矛楯していることに気付かねばならない。祖国統一が、平和的な手段で実現するものであれば問題はない。だが、習氏も指摘するように最終的手段として、「武力統一」もあり得るとしている。 武力統一は、ロシアのウクライナ侵攻に対する事例からも分かるように、国連精神に反することである。中国が、武力を用いて台湾を統一しようとすれば、民主主義国はこれに対抗して台湾防衛に協力することを想定させるのだ。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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