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知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード
vol. 147
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みなさん、こんにちは!ITジャーナリストの牧野武文です。
今回は、05后世代=中高生の消費事情をご紹介します。
中国では「80后」「Z世代」などの世代の呼び名がよくメディアに登場します。日本でいう「ゆとり世代」などと同じように、「Z世代はこういう性質がある」「こういうことに興味を持っている」などと論じられます。
この世代論で、ここ1、2年、よく語られるようになったのが「00后」と「05后」です。Z世代は、いろいろ定義がありますが、1995年生まれから2010生まれということなので、95后が「Z世代I」、00后が「Z世代II」、05后が「Z世代III」と言えるかもしれません。
00后と05后がZ世代の一部であるのに、別の名前をつけて語られるのは、コロナ禍の影響があり、Z世代とはまた違った消費性向を持つことが予想されるからです。00后はちょうど22歳、23歳になり、大学を卒業して社会に出る年齢になりました。そして大学在学中は、コロナ禍によりオンライン講義など孤独を強いられる状況に置かれました。
05后は今の中高生ですが、青春真っ盛りで友だちと遊んだり、人生で最初の恋愛をする時期がコロナ禍にあたるということになりました。
そこで、今回は05后にスポットをあてて、中高生のお小遣い事情をご紹介します。そして、どんなことにお金を使い、どのようなブランドが好きなのか、中高生の消費性向をご紹介します。
知らなかった!中国ITを深く理解するためのキーワード vol. 147
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▼目次▼
中高生の消費、10の意外。意外にお金を持っている05后のお金事情
小米物語その64
アリババ物語その64
今週の「中華IT最新事情」
Q&Aコーナー
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中高生の消費、10の意外。
意外にお金を持っている05后のお金事情
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今回は、05后=中高生の消費事情をご紹介します。
どの国にも世代論というものがあります。日本では団塊の世代やゆとり世代が有名で、Wikipediaによると、ゆとり世代は「堅実で安定した生活を求める傾向があり、流行に左右されず、無駄がなく自分にここちいいもの、プライドよりも実質性のあるものを選ぶという消費スタイルをもっている」だということです。
同じ世代であっても、考え方や性格の異なる人がたくさんいるわけですから、このような世代論がどこまで合っているかはともかく、消費や文化の予測を立てていく時の仮説としては使うことができます。
中国でもこのような世代論はよく語られますが、最も古くは「80后」(バーリンホウ)が注目されました。80年代生まれという意味で、現在の30代にあたります。この世代が注目をされたのは、中国の改革開放が進み豊かになり始めた頃に生まれたため、貧しさを知らない世代だからです。伝統的な中国の価値観にとらわれず、自由な発想ができる。古い中国を変えてくれる世代という評価です。
もちろん、マイナス評価もあって、子ども時代は「小皇帝」と呼ばれました。一人っ子政策が行われていた中国では、80后は一人っ子であることが多く、子どもを大事にする中国家庭でわがまま放題に育てられ、基本的なルールも守れないという評価です。
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