元外資系レジェンズ『Team xoxo』あなたに寄り添う投資情報
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まあいろいろあったグローバル金融市場。ハイライトはやはり金曜日NY時間の日銀の介入でしょうか。152円手前から140円台半ばまで円が買われる動きはインパクトがありました。それでも再度150円台に戻るのではないか?との論調も多くまだまだ安心できません。円安は日本株にとってプラスだった昔が懐かしい。マーケットは若干戻り歩調、軟調だった半導体セクターの一角が戻す展開ですがまだまだ気を引き締めていきましょう。それでは今週の週刊xoxoスタートです。
xoxo
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今回のテーマ
1.ソシオネクストの株価をみて未来を予見する『チカラ』を学ぼう
2.中間選挙までしっかりと米国株を見ると後々良いことがある?
3.【連載】はじめての株式投資 第5回:テクニカルとファンダメンタルって?
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1.ソシオネクストの株価をみて未来を予見する『チカラ』を学ぼう
株取引をしたことがある方はこんな風に思ったことはないだろうか?
未来が見えれば良いのに
上場会社等の「未公表」の「重要事実」を知って上場株券等を取引することはインサイダー取引にあたり処罰の対象となる。
ただ今のマーケットのようにマーケットが一寸先は闇で期待するパフォーマンスが得られないようだと恨み節のようにそう考える投資家もいるのではないだろうか。
サラリーマン時代の最終局面でアルゴリズム取引が次世代に移行した時ミリセカンドでも先読みできれば市場で一番収益率の高いファンドマネジャーになれるということが一部で話題になったことがある。
それ故過去のデータに基づいたパターン分析が高度化して過去のビッグデータを基にしたAI予測の精度を上げるという動きが活発化し一部の運用会社(ヘッジファンドを含む)は日本の名だたる大学のホストコンピュータと接続して実験的に運用を開始したとの話を聞いたことがある。
■個人投資家でも予見できる未来はある
プロ投資家だろうがアマ投資家だろうが少しでも確実な将来を知ろうと日夜努力している。
例えば個人投資家がチャート形状を勉強すること、テクニカル指標を勉強することは過去の株価の動きの再現性に着目した未来の予見を期待したものだ。
いくら個人投資家がテクニカル指標を勉強したとしても買いを狙った株式に他の投資家が買いを入れてこないと株価が上昇するパワーにはならない。
チャートも然りでいくらチャートパターンを覚えたとしても、過去と同じパターンになれば必ず株価が自分の思った方向に動くとは限らない。
つまりテクニカルで考えると過去この数値まで株価が来れば買いが入ってきやすい、チャートだと過去この形になった時は株価が上昇したことが多いということだけであって、思った通りのフローが入ってくるわけではない。
要するに株の需給が重要なのだ。
株の世界ではこの需給が目に見えて予見できることがある。
その引き出しをいくつか持っておくことでより角度の高い未来を予見できるかもしれない。
■信用取引動向から見える未来
その代表的なものは信用取引をつかった買い残、売り残の開示情報である。
過去の僕の記事で何度となく取り上げてきているがこの仮需の推移は将来の株価の動きを予見するのに非常に重要である。
釈迦に説法だが信用取引は、新規建てを行った後に返済することで取引が完了する。新規建て後、まだ返済されていないものを「建て玉(たてぎょく)」と言う。つまり、建て玉が返済されるまでは損益が確定しないが、制度信用取引では新規建てから返済までの期間が6カ月と決められているため、この間に必ず返済しなくてはならない。
一般的に、多くの投資家が「この銘柄の株価は騰がる!」という見通しならば、買いが増えて株価も上昇して行く。信用取引でも、買いの建て玉(信用買い残)が増えていくが、建て玉は必ず返済されるので、買い建て玉が増えるほど、将来の返済売りのエネルギーも蓄積されていくことになる。反対に、売り建て玉の増加は、将来の買い返済エネルギーが溜まっていくことになる。
そのエネルギーが大きいほど、株価にも影響を与えることが考えられ、「まだ返済されていない建て玉の状況が分かれば、投資判断のヒントになるのでは?」ということになる。そこで、建て玉の状況を知るデータとしてよく利用されるのが、「信用取引残高(信用残)」と「貸借取引残高(貸借残)」の二つだ。いずれも株数ベースで定期的に公表される。
「信用取引残高」は、取引所が毎週第2営業日の夕方(16時半ごろ)に公表している。結論から言ってしまうと、信用残は非常に正確なデータだ。制度信用取引はもちろん、一般信用取引、前回も触れた「店内食い合い」分までも含めた全体の状況を、取引所が各証券会社に報告させているからだ。その一方で、週一回、週末時点の残高が翌週に公表されるというスケジュールは、データとしてやや使いづらい面がある。
信用残ともに使われるのが「貸借取引残高」だ。
貸借取引とは「証券会社が証券金融会社から信用取引に必要な資金や株券を借り入れること」だ。つまり、貸借残とは、信用取引全体のうち、証券金融会社が取り扱った分のみのデータになる。貸借残は信用取引のすべてではないが、何よりも日々公表されるという利点があり、建て玉増減の急激な変化なども確認できる。
ちなみに、貸借残の見方にはちょっとしたコツがあり、買い建て玉にあたるのが「融資」、売り建て玉にあたるのが「貸株」になる。買い建てのための資金を融資、売り建てのための株を貸すという証券金融会社の役割を示している格好だ。
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