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この夏の日本「コロナ感染者数世界一」 なぜ? ハイブリッド免疫? マスクを過信しすぎて”密集”を生み出していないか? 結局、参院選終了まで”放置”か?
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今年の夏、新型コロナウイルスの新規感染者が、日本が世界最多を占める時期が、ある時期続いた。
7月27日、WHO(世界保健機関)は24日までの1週間当たりの新規感染者が、日本でおよそ97万人と、世界で最多を占めたと報告。
日本はその1週間前から73%も増加。一方、アメリカでは3%減って86万97人、ドイツは16%減り56万5518人となった(1)。
このことについて、政府の新型コロナ対策分科会メンバーの舘田一博・東邦大教授(感染症学)は東京新聞の取材に対し、
「欧米の感染が落ち着いている時に、たまたま日本が急増したので、一時的にトップになったのだろう」(2)
と語っている。
感染の流行の波は、ワクチンの接種状況の時期や各国の気候などに左右されやすい。一方、世界では検査体制を縮小している国も存在。日本は無症状者を含め新規感染者の把握を続けていた。
ただ欧米ではコロナとの”共存”する路線が定着。ニューヨークでは屋外ではマスクをする人はほとんどおらず、商店や公共施設など、屋内でも少ない。地下鉄のなかでも半数程度だという(3)。
目次
・ハイブリッド免疫
・マスクを過信しすぎて、”密集”を生み出していないか
・参院選終了までコロナ対策”放置か
・ハイブリッド免疫
オミクロン株の出現により、ワクチンによる感染の予防効果が大きく低下。ただ夏の時期に欧米で日本ほど感染者が増えなかったのは、欧米で「ハイブリッド免疫」を持つ人が増えたためだと考えられる(4)。
イギリスでは2021年に入ってから、S抗体(ワクチン接種または感染すると陽性になる)の陽性者とN抗体(感染した人だけが陽性になる)の陽性やとの乖離が生まれ始めた(5)。
これはワクチン接種が開始されたことによるものであり、21年半ばには国民の90%以上がS抗体陽性者となった。一方、22年に入ってから急激にN抗体の陽性率が高くなる。
理由は、オミクロン株がイギリス国内で拡大したことによるもので、21年末に約20%だったN抗体陽性率が、70%にまで達す。
これは、オミクロン株の流行により、国民の半分がオミクロン株に感染したからだと考えたらえる。
つまり、イギリスでは約7割の人が、「ワクチンによる免疫」と「感染による免疫」の両方か獲得したことを示す。
これが「ハイブリッド免疫だ」このことにより、とくにBA.5に感染しにくい人が多いことから、感染者がそれなりに抑えられたようだ。
・マスクを過信しすぎて、”密集”を生み出していないか
一方、日本では「マスク対策」を過信しすぎて”密集”を生み出してはいないか。
コロナ禍直後、「3つの密」すなわち「三密」の回避がうたわれた。三密とは、「密閉」「密集」「密接」を表わす状況。
ところが、それがしばらく経ち、「とにかくマスクを」という”マスク大好きな”日本人がマスクを過信しすぎて、三密の回避を軽視しているようだ。
事実、世界ではこの夏でもリモートワークによる業務が進められているのか、日本の商習慣ではリモートワークは軽視された。
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