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モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)2022年10月23日(日)号

ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)
--------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- この夏の日本「コロナ感染者数世界一」 なぜ? ハイブリッド免疫? マスクを過信しすぎて”密集”を生み出していないか? 結局、参院選終了まで”放置”か? ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------  今年の夏、新型コロナウイルスの新規感染者が、日本が世界最多を占める時期が、ある時期続いた。  7月27日、WHO(世界保健機関)は24日までの1週間当たりの新規感染者が、日本でおよそ97万人と、世界で最多を占めたと報告。  日本はその1週間前から73%も増加。一方、アメリカでは3%減って86万97人、ドイツは16%減り56万5518人となった(1)。  このことについて、政府の新型コロナ対策分科会メンバーの舘田一博・東邦大教授(感染症学)は東京新聞の取材に対し、 「欧米の感染が落ち着いている時に、たまたま日本が急増したので、一時的にトップになったのだろう」(2) と語っている。   感染の流行の波は、ワクチンの接種状況の時期や各国の気候などに左右されやすい。一方、世界では検査体制を縮小している国も存在。日本は無症状者を含め新規感染者の把握を続けていた。  ただ欧米ではコロナとの”共存”する路線が定着。ニューヨークでは屋外ではマスクをする人はほとんどおらず、商店や公共施設など、屋内でも少ない。地下鉄のなかでも半数程度だという(3)。 目次 ・ハイブリッド免疫 ・マスクを過信しすぎて、”密集”を生み出していないか ・参院選終了までコロナ対策”放置か ・ハイブリッド免疫  オミクロン株の出現により、ワクチンによる感染の予防効果が大きく低下。ただ夏の時期に欧米で日本ほど感染者が増えなかったのは、欧米で「ハイブリッド免疫」を持つ人が増えたためだと考えられる(4)。 イギリスでは2021年に入ってから、S抗体(ワクチン接種または感染すると陽性になる)の陽性者とN抗体(感染した人だけが陽性になる)の陽性やとの乖離が生まれ始めた(5)。  これはワクチン接種が開始されたことによるものであり、21年半ばには国民の90%以上がS抗体陽性者となった。一方、22年に入ってから急激にN抗体の陽性率が高くなる。  理由は、オミクロン株がイギリス国内で拡大したことによるもので、21年末に約20%だったN抗体陽性率が、70%にまで達す。  これは、オミクロン株の流行により、国民の半分がオミクロン株に感染したからだと考えたらえる。  つまり、イギリスでは約7割の人が、「ワクチンによる免疫」と「感染による免疫」の両方か獲得したことを示す。  これが「ハイブリッド免疫だ」このことにより、とくにBA.5に感染しにくい人が多いことから、感染者がそれなりに抑えられたようだ。 ・マスクを過信しすぎて、”密集”を生み出していないか  一方、日本では「マスク対策」を過信しすぎて”密集”を生み出してはいないか。  コロナ禍直後、「3つの密」すなわち「三密」の回避がうたわれた。三密とは、「密閉」「密集」「密接」を表わす状況。  ところが、それがしばらく経ち、「とにかくマスクを」という”マスク大好きな”日本人がマスクを過信しすぎて、三密の回避を軽視しているようだ。  事実、世界ではこの夏でもリモートワークによる業務が進められているのか、日本の商習慣ではリモートワークは軽視された。

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  • 日々流れるニュースを、様々な視点から分かりやすく解説するニュースサイト「ジャーナリスト 伊東 森の新しい社会をデザインする The Middle News Journal」のニュースレター有料版です。 いまだ私たちに伝えられてこないマスコミの情報は、残念ながら存在します。 「そもそも?」「Why?」を大事に、マスコミの情報を再編集し、様々な視点や確度から執筆していきます。 その「水先案内人」として、私の仕事が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
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