永田町異聞メルマガ版
「国家権力&メディア一刀両断」 2022.10.27
新 恭(あらた きょう)
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遅きに失した山際大臣更迭。政権はさらなる窮地に
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統一教会(現・世界平和統一家庭連合)とズブズブの関係でありながら、鉄面
皮でウソをつき通し、身内の自民党幹部からも、セトギワ大臣と揶揄されてい
た山際大志郎経済再生大臣がとうとう辞任した。
記憶がない。記録もない。報道されたのだから事実なのだろう。そんな言いぐ
さ、通るわけがない。あまりに評判が悪く、野党の攻撃に勢いを与えるばかり
となったため、与党内からも更迭を求める声が上がっていた。
辞任劇のあった10月25日。参院予算委員会の集中審議で、山際氏を更迭するの
かと、一部報道をもとに野党議員に問われた岸田首相はそれを完全否定した。
山際氏が辞表をしのばせて官邸を訪れたのは、その3時間後だった。
どうやら、数日前から動きがあったようだ。山際氏の答弁では政権が持たない
と観念した岸田首相は側近たちと相談のうえ、更迭を決断。山際氏の所属する
麻生派の会長、麻生太郎副総裁に電話して了解を得た。山際氏が辞表を出し、
岸田首相が受理したという体裁をとっているが、事実上の更迭といえるだろう。
しかしこのタイミング、いささか遅きに失した感は否めない。どうして、臨時
国会を召集する前に、手を打っておかなかったのか。統一教会問題に対する毅
然とした姿勢がないまま、ズルズルとここまできたために、危機はより深まり、
岸田首相の政治勘の鈍さを露呈してしまった。
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