5年に一度の中国政治の一大イベント、中国共産党第20回全国代表大会(以下、20大もしくは党大会)が閉幕し一週間が過ぎた。
この間、日本のメディアにも大会にからむニュースがあふれた。
だが残念なことに、一連の報道のなかでフォーカスされたのが、台湾問題と胡錦涛元国家主席の強制退席劇の2つであったことだ。
とくに後者は、ネットやワイドショーに限らず、ニュース番組でも大きく扱われた。
テレビは映像中心のメディアであり、ああした動画に反応するのは理解できる。しかし一部の新聞までが、まるで少年探偵団のように侃々諤々と謎解きに参戦する様子をみせられると、さすがに悲しくなった。
胡錦涛がああいう形で退席したことは、華々しいお披露目の場にそぐわないハプニングであったことは間違いない。周囲が慌てていることも伝わってくる。
しかし巷間言われるような「李克強総理や汪洋全国政治協商会議主席が最高指導部メンバーから外され、胡春華副総理も冷遇されたことへの抗議」という解説には、首を傾げざるを得ない。
すでに『YAHOO』の原稿でも書いたことだが、胡の体調が、もう5、6年以上前から優れず、海南省の中国人民解放軍301医院海南三亜分院で療養していたことは、一部ではよく知られた話だからだ。
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