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【死んでも書きたい話】 座り込みについて

安田純平の死んでも書きたい話
10月ももう終わりですが、2018年にシリアから帰国してはや4年が過ぎたことになります。今年はロシアによるウクライナ侵攻があり、国内外のジャーナリストの友人知人がことごとくウクライナへ行ってしまい、相変わらず旅券が出ていない私は日本にいたままネットで戦争の状況を見るだけという状況で、現場を見たいというモチベーションでやってきたことが全くできずにすっかりネット民と化してしまいました。 ネットといえば、性暴力被害を訴える伊藤詩織さんに対して誹謗中傷するツイッター上の投稿に「いいね」を押した自民党の杉田水脈衆議院議員に、55万円の賠償を命じる控訴審判決が出ました。誹謗中傷されている人が自分も訴えようと考えられるような額ではないし、この程度ですむならむしろ安心して誹謗中傷できると思っている小金持ちなどがいそうですが、名誉毀損が認められたということそのものが非常に大きいことだと思います。 「いいね」を押したのは投稿1件だけではなく25件にも及んでいます。名誉毀損訴訟というのは、たとえどのような裁判官であろうと確実に勝てるという見込みのある投稿だけを訴えますので、書かれた本人をいかに傷つける酷い投稿であっても、この中には含まれないものがほとんどと言っていいと思います。裁判でも相手側は途方もない理屈で正当化を試みるので、精神的な二次被害は凄まじいものがあります。この判決が少しでも伊藤さんの気持ちを晴らすものであればよいなと思います。 杉田氏は「いいね」だけでなく、伊藤さんに対して「女としての落ち度があった」とか、LGBTなど性的少数者に対して「生産性がない」などと発言し、たびたび問題視されてきました。 ところで、杉田氏は他のほとんどの自民党議員と同様、神道政治連盟議員懇談会のメンバーです。 https://www.sinseiren.org/

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  • ジャーナリスト安田純平が現場で見たり聞いたりした話を書いていきます。まずは、シリアで人質にされていた3年4カ月間やその後のことを、獄中でしたためた日記などをもとに綴っていきます。
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