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伏木悦郎のメルマガ『クルマの心』
第496号2022.10.11配信分
●東京~大阪間、ドアツードアならクルマが最速かもしれません
自動車旅行の経験はありますか? 盆暮れ正月黄金週間など帰省
で遥々長蛇の渋滞を行く経験ならある、という読者も居られるかも
しれません。
私は、北は最果ての北海道稚内宗谷岬、東は根室納沙布岬、南は
鹿児島大隅半島佐多岬などを自走で訪れたことがある。西は長崎県
佐世保市神崎鼻だが、ここに行ったかどうかは定かでない。
ある時(確かホンダ初のHVインサイトの記憶があるから1999年
だろう)取材でハウステンボスまで行った。その際に立ち寄ったか
もしれない。TVだったか雑誌だったかうろ覚えだが、そんな気が
している。この時は同所内ホテルに投宿したと思ったら急遽帰京の
命が下った。部屋の滞在はたったの6時間。全行程の合計約36時間
で往復したのではなかったか。
齢47。まだ血気の盛りであり、何の痛痒も感じなかったはずだ。
この頃(というか、今でもそうだが)高速道路の移動はアベレージ
100km/hを心掛けた。走行距離の半分が丁度切りよく所要時間に置
き換わる120km/hが理想だが、このアベレージスピードの実施は口
で言うほど簡単ではない。
100kmは50分、120kmは1時間となる平均速度であり、東京から約
1000km離れた九州まで500分=8時間20分。これは走り詰めの数値
であり、通常であれば燃料の補給とドライバーの休憩は最少でも一
度は必要だから、走行時はより一層の頑張りが必要になる。
例えば、大阪のタイヤメーカーで企画の仕事を得た1980年代前半
には鉄道(新幹線)、空路(羽田~伊丹)、クルマ(東名~名神~
阪神高速)をそれぞれケースバイケースで試すことがあった。
当時新幹線はひかりが最速。自宅のある町田から当時本社があっ
た大阪市内土佐堀までドアツードアでおよそ5時間ほど掛かった。
空路も羽田空港へのアクセス+待ち時間合わせると5時間弱になる。
そしてクルマで行く場合、約500kmの行程を考慮するとアベ100km/h
が可能ならちょうど5時間という計算が成り立った。ドアツードア
の安楽さや現地での移動の自由度を考えると悪くない。
何よりも公共交通機関のように相手に合わせる必要がないのはあ
りがたい。ランダムアクセスこそがクルマの最大の魅力のひとつ。
私のこの考え方は、今も昔も変わってはいない。
●高速道路の真のペースメーカーは大型トラックなのだ
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