10月21日のニック・ティミラオスのWSJのハト派の観測記事
で、内外の株式市場では「秋のラリー」が始まりかけているように
見受けられました。
ところが、ところが、そのわずか10日後の10月31日には、再
びそのニックがWSJに超タカ派の観測記事をアップしました。
かねてより、FRBの内部では、「FRBが利上げペースのスローダ
ウンなどの慎重派に転じることは良いことだとしても、そんなこ
とをしたら、再び『夏場のベアマーケットラリー』のような『ラリ
ー』が巻き起きてしまう!」と危惧する声が大きかったです。
FRBは、夏場のようなラリーが再び巻き起きることは我慢ができ
ないです。FRBには、ラリーを再び巻き起こさないためにも、1
1月1~2日のFOMCでは「ターミナルレートの予想値を上昇へ
修正しながら、利上げペースを落とす」必要が是非ともありました。
そこで、FRBは、31日に再びニック・ティミラオスにそのよう
な観測記事を書かせたのです。
「ラリー」を巻き起こしたくてウズウズしている株式市場もこれ
には「お手上げ」。おそらく「21日から始まっていたラリー」は
わずか6営業日で終わりを告げるかもしれません。
私は個人的には、パウエルFRB議長自身が自らの手で「11月1
~2日のFOMCで『秋のラリー』に水を差すと見込んでいました。
が、それは二日繰り上げて観測記事で実行されたわけです。
当面、これは長期金利の行方次第ですが、S&P500は「3,5
00ポイントから3、900ポイントの間のしみったれた狭いレ
ンジ」を行ったり来たりすることになるかもしれません。
経済金融史的に見ても、アメリカ株式市場では2023年の何処
かの地点で「ハト派」たちに軍配が上がる可能性が高いです。その
時は、アメリカ株式市場は勢いよく上昇気流に乗ることでしょう。
一方、今先端のアカデミズムの世界でも、供給サイドに着眼して、
「現在進行形の高インフレは、供給サイドでの構造的な変化が巻
き起こしているものだ。だから、中央銀行が政策金利をそこまで
大急ぎで引上げなくても、今の高インフレは自然に収束してゆく
性質がある」といった慎重な考え方が広く支持されるようになっ
て来ています。こういった新しい学説を主張する学者先生の中に
は、日本の渡辺努東大教授も含まれています。
若い頃は「天才」の名を欲しいままにした「超タカ派の利上げ積極
派:ローレンスサマーズ」も、寄る年波には勝てずに、今では世界
アカデミズムの大きな潮流の変化に追いつけず、大きな過ちを犯
しているかも知れません。
パウエルFRBは、ここに来て唐突に理由も無く「慎重な姿勢」へ
方針転換し始めたわけではないのです。FRB内部の幾人かの慎重
派のメンバーたちは、こういった「世界的なアカデミズムの潮流」
に謙虚に耳を傾けているのです。
パウエルFRBを始めとする中銀達は、まさしくその名の通り「手
探り」で、紆余曲折を覚悟しながら、慎重に慎重に高インフレと闘
い始めているのです!!
ここ一週間は、私は猛烈に働きました!!!
こんなに働いたのは2年ぶりくらいです。
しばらく、遊んで暮らしたいです 笑
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)