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2022.11.07発行 NO:0105
家畜人ヤプー倶楽部(家畜人ヤプー全権代理人 康芳夫)
康芳夫、沼 正三(『家畜人ヤプー』原作者)を語る
毎月 第1月曜日(祝祭日・年末年始を除く)発行
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◆康芳夫、沼 正三(『家畜人ヤプー』原作者)を語る
彼は、完全な性的異常者だった。しかし、それだって我々が異常って呼んでる
だけで、彼からみればいたってノーマルな世界。マゾヒストであるってことは
、彼にとっては何でもないことだよね。ただ、世間がつまはじきにするから異
常になっちゃうだけで、それはサディストも、性同一性障害その他諸々、全部
そう。思想的に反体制的なことに興味を持つとか、それはもちろん普通の人よ
りずっと強かったわけだけど、政治的性的アナーキストでしたね。あとはディ
ープな躁鬱病で、一度鬱になると2、3ヶ月はジーッとしてしまって、病院に
入ってしまうこともあった。
僕は『奇譚クラブ』に書いていた同人を妙な縁で何人か知っていて、「康さん、
『家畜人ヤプー』って面白い小説があるから是非読みなさい」ってことを言わ
れていた。それで、読もうと思ってるうちにチャンスを逸して、後で三島が推
薦をしてきた時、「ああ、あの小説のことを言ってるんだな」と。彼は「『血
と薔薇』に載せたら最高に面白いよ」って言ってきたんだけど、その頃に『奇
譚クラブ』は休刊になってたから、なかなか探すのが難しいということもあった。
僕はまず、『奇譚クラブ』の発行者である箕田さんに接触したわけ。箕田さん
はたいへんな大金持ちで、北浜の大相場師でね。彼は別にSでもMでもない人な
んだけど、関西には面白半分にそういうスポンサーになる人がいるんだよ。
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