___________________________
/ 2022年11月11日発行 /Vol.538(2/2)
___________________________
「人生に座右の銘はいらない」
読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします!
Q.地域の子供のサッカークラブのお手伝いでコーチをしているのですが、地元の有力者でベテランの監督が、とにかく怒ってばかりで子供たちが委縮しています。怒られた子供には、個人的に気にしなくていい的なことを伝えていますが、こちらまで嫌な気分になります。とはいえ、直接言えないので時が過ぎるのを待つばかりです。松尾さんの演出手法は褒めて伸ばすほうですか? それとも怒って正す(?)ほうですか? 演出助手というポジションの方は、私が子供たちを慰めたように、松尾さんと演者やスタッフの方の間に入ったりしますか?(40歳、男性、公務員)
A.楽しくないですねえ、怒ってばかりじゃ。自分は褒めも叱りもしないですね。いや、たまーに褒めますか。「おもしろい!」とかは言います。叱るは、ほとんどないです。「おもしろいけど……」と枕詞をつけて、「声大きすぎるね」とかは言いますね。だいたい具体的に、「さっきのセリフのここんとこで、首振って」とか、「ここは手を動かさず」とか、えんえん細かい注文をつける感じです。効率がいいのか悪いのか。演劇理論とか無縁の世界で生きてきたので、自分にはこうするしかないようです。ちなみにダメ出しという言葉は、数年前から使わないようにしてます。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)