第237号(2022年11月11日号)
『最後の調停官 島田久仁彦の無敵の交渉・コミュニケーション術』
はじめに:
いつもお読みくださり、そしてコメントやご質問もたくさん頂戴し、誠にありがとうございます。
今年もまぐまぐ大賞の投票が始まりました。
昨年は皆様のおかげで【キャリアアップ部門第1位】に輝きました。
今年も是非下記ページより投票いただけますと幸いです。
https://www.mag2.com/m/0001682898
さて、今週号のメルマガですが、まず【1】の
『無敵の交渉・コミュニケーション術』のコーナーでは、
今週は
【Negotiatorとしての弱点を克服するには?―もしあなたがイケイケどんどんタイプなら】
についてお話しします。
巷での“ハードネゴシエーター”のイメージは
『自信に満ち溢れており、言動がダイレクト(直接的)』
と言われています。
自信をまるでオーラのように纏い、交渉のテーブルに就くすべてのものを圧倒するような言動。
まるで流れるように話し、聞くものを圧倒し、半ば強引に相手を説得する。
一見、強そうですが、このタイプ(以前、お話しした際にはAssertive typeのネゴシエーターと呼びました)は、
Assertiveなキャラクターの使い方を間違えると。この特徴が同時に、交渉における最大の弱点になることもあります。
それはどのような場合で、そしてどのようにすれば弱点にせずに済むのでしょうか?
その注目の内容は、本編をお楽しみに♪
次に【2‐国際情勢の裏側】のコーナーでは、
【核兵器使用の可能性を高める様々な危機のシナジー】と題してお話しします。
一つ目は11月6日に開幕した気候変動交渉COP27についてです。
私も長年にわたり交渉官として関わってまいりましたが、昨年に引き続き、
今年も不参加となり、少し寂しい気分です。
とはいえ、先日カイロで開催された【COP27に向けた戦略会議】にはオンラインでリモート参加させてもらい、
いろいろとアイデアを出すことが出来ました。
今回のCOP27はエジプトでの開催となるアフリカCOPであるため、支援拡大についての話が多くなるのは必至ですが、
ついに途上国における気候変動の悪影響による被害と損害に対する補償のためのファンドを作るべきという議論が
提案されました。
ウクライナ紛争によるインフレやエネルギー危機などへの対応やコロナ後の経済復興のためにかなり経済的に苦しい綱渡りを
強いられている先進国にとって、災害の痛みは理解できるものの、ない袖は振れぬというのもまた事実のようです。
2030年に向けた削減の深堀のための議論と合わせて、最後まで難航しそうですが、
しっかりと交渉の流れを追ってみたいと思います。
ただこの気候変動による大損害は、意外にも、核兵器の管理に関わる懸念も引き起こしています。
その最たる例は気候変動による大洪水で国土の3分の1が水没したパキスタンですが、復興の見込みが立たないところに、
現政権の不手際もあり、政情不安が起こっており、そのネガティブな影響は核兵器の管理にも及んでいるとか。
そんな中、北朝鮮は弾道ミサイル発射を続け、それがまた新しい核兵器をめぐるデリケートなバランスを崩す危険性を
秘めています。
そしてロシアがウクライナおよびその周辺に核兵器を使用するのではないかという懸念は、多少の状況変化はあるものの、
まだまだ侮れない懸念と見ています。
今回は現在進行形の様々な(広義の)安全保障上の危機に共通する核兵器管理の危機について、
いろいろな角度から見てみたいと思います。
今回のメルマガも長くなりましたが、どうぞ最後までお付き合いくださいね。
それでは今週号、スタートします★
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