これまでソフトで観たとき、ぼくはこのシーンを漫然と観ていたというか
(そういうことはよくあります)、その意味合いをあまり深く考えていな
かったのですが(それもよくあります)、今回映画館で観て改めてその意
味に気づいて愕然としました。って、本当に今こうやって書いてても周回
遅れ過ぎてお恥ずかしい限りなんですが、永遠の生命を持つ「エターナル
ズ」が暮らす偽りの楽園「ボルテックス」に終わりをもたらすために創造
されたゼッドが、スクリーンから観客席に銃を向けて引き金を引くという
ことはつまり、我々もまたエターナルズと同じ文化的頽廃と無気力のただ
中にある生きた死人のようなものではないかと、少なくとも精神がそのよ
うな惰眠状態にあるということを示していると同時に、『未来惑星ザルド
ス』そのものが、そういう緩慢な精神性に向けた覚醒の一撃であるという
ことを示しているんだと、やっと気づきました。
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