【思えば遠くへ…】
友達のアパートは神奈川だった。
ルート246をひたすらと下っていく
かなり長い距離だったが、久しぶりにバイクでツーリングしている気分で楽しんでいた。
どれくらい走っただろう、ようやく246を右折して住宅街へと入っていった。
そして友達のアパートに着いたとき、みつおは感動していた。
「うぉー、すげー」
なんと、富士山が目の前に大きく見えるところだったのである。
秋晴れの天気の良い日で、富士山が綺麗だった。
しかし、それと同時に
「えっ?てことは渋谷までかなり遠いということ?」
何時間もツーリングをしてきた道のりを折り返す元気はないくらい遠い所だった。
「遠いよ、急行に乗っても渋谷まで2時間かかるよ」
「マジで…」
ちょっとショックだった。
そこは小田原まで3駅くらいの場所だった。
その日はその友達と近くの居酒屋で飲みに行った。
駅前にはちょっとした繁華街があるが、渋谷とは比べものにならないくらい静かな場所だった。
次の日からは、友達はアパートに来ることはなかった。
彼女の部屋に入り浸っていたのである。
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