パウエルFRBが11月FOMCまでに政策金利をびしばし4.0
0%にまで引上げてみたら、いろいろなことが分ってきました。
今のアメリカで起きている高インフレは、主に「供給側の構造変
化」が原因で起きているようです。
ですから、今回のインフレ退治では、従来通りの「マクロ経済学の
常識」がまるっきり通用しません。もし仮に、FRBが政策金利を
「テイラールール」に従って6%まで引上げたならば、アメリカ
では大不況が巻き起きてしまいます。
FRBは今後は政策金利をたいして引上げなくても、高インフレは
近いうちにピークアウト(沈静化)することでしょうし、沈静化し
ても2%を大きく上まわって高止まることでしょう。
しかしながら、大変困ったことは、「このインフレは、どのあたり
が『沈静化だ』『適正だ』と言えるのか???2~3%か?それと
も、4~5%か?? しかも、その『インフレが沈静化』する時は、
数ヶ月後なのか???数四半期後なのか???数年後なの
か????正確なところは、誰にもよく分らない」という点です。
まさしく「FRBのインフレ退治の旅」は、「海図なき手探りの旅」
なのです。
今後のパウエルFRBには、必要以上に政策金利を引上げ過ぎてし
まって経済をオーバーキルしてしまう危険性があります。
パウエルFRBはもう一回間違えるかもしれないのです。
1年前は、パウエルFRBは、「高めのインフレは一時的」として、
インフレ警戒を怠って9%近い高インフレを巻き起こしてしまい
ました。これが一回目の間違い。
FRBの「二回目の間違い」は、今度は「高インフレを警戒し過
ぎて」、「政策金利を必要以上に引上げ過ぎてしまう」ことでしょ
う。
こうなると、株式市場には激震が走しるでしょう。
(かねてより、パウエルFRBは記者会見で「金融引き締めは、弱
すぎるよりも多少強すぎるほうがリスクは低い。政策金利を引上
げ過ぎれば、その後、利下げへ転じれば良いからだ」という発言を
繰り返しています。)
12月13~14日のFOMCあたりで、アメカ株式市場が大崩れ
し始める可能性が、今から指摘されています。
2022年の中間選挙後の金融情勢は、2018年の中間選挙後
の金融情勢にとてもよく似ているのです。
2018年の中間選挙後のアメリカ株式市場が年明けまで大荒れ
に荒れたように、2022年の中間選挙後のアメリカ株式市場も
大荒れに荒れるのではないかと、今から警戒されています。
12月13~14日のFOMCを境に市場の大荒れが始まれば、
2019年がそうであったように、2023年の何処かの地点で、
FRBは「ピボット(金融政策の転換)」を模索し始めることでし
ょう。
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