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渡辺勝幸の日本一元気になるメールマガジン
第4455号 令和4年11月25日(金)発行
発行部数 11,497 部
【君父師に対しては事あらば一身を抛つ】
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【君父師に対しては事あらば一身を抛つ】
そこで、古今の人々が人倫の変に出あった時、
善く権して義を全うした例や、
権することができず義を欠いた例を類輯して一編の書物とし、
それにざっと論断を加えて自身の反省の資としようと思っていますが、
まだその暇がなく、そのままになっています。
しかしながら、「人倫の変」
――変という以上は、それは千差万別で、
きまった形は始めからないことであり、
また一言で説き尽すことができるものでもありません。
その上、過去の死例によって将来の万変に対処しようとするのは、
迂闊拘泥の限りといわなければなりませんが、
しかしながら「故きを温ねて新しきを知る」こそは、
孔子門流の学則であって、死例であってもこれを活用するならば、
自分の考えを広め智を開く一助ともなることでしょう。
そして、その眼目となるところは、
『小学』内篇の通論に見える欒共子のことば
「在る所、則ち死を致す」、
君父師に対しては同じ心をもって事え、
この三者のためには、事あらば一身を抛つことを辞しない、
という精神を基準として考えるべきであり、
そうしたならば、権という問題の本義を、
十分に会得することができるでしょう。
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