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高血圧症、糖尿病、高脂血症(脂質異常症) という 3大慢性病の基準値 は、これまで次々と改訂され、厳しくなってきた──という背景があるのです。 たとえば、日本での高血圧症の患者数は、1987年には170万人程度でした。 それが、病気の基準値を変更することで、2011年には5・3倍の907万人にまで増えています。 降圧剤がバカスカ売れるゆえんです。 同様に糖尿病も、1990年の150万人が、2012年には950万人と6・3倍に増えています。 高脂血症も1996年の930万人が、2012年には1900万人と2倍以上に増えています。 これらはすべて、「病気の基準値」を厳しくしていった結果です。 +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる 第22回 +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ -------------------------------------------- 製薬メーカーの闇! 病気の基準値を変えて儲ける製薬メーカーのあざとい欺瞞商法! -------------------------------------------- みなさま、こんにちは! 「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。 今回のテーマは、「製薬メーカーの闇!」というテーマでお届けします。 製薬メーカーといえば、今回の新型コロナワクチンで大儲けしたファイザーやモデルナといった欧米企業の名が思い浮かびます。 メッセンジャーRNAという新構造のワクチン開発に成功したので、ある意味先行者利益を享受したわけですが、製薬メーカーは臨床分野のすそ野にまで影響を及ぼす巨大な影響力をもっています。 今回のコロナ禍においても、コロナ重傷者を受け入れて疲弊した医療機関よりも、ワクチン接種にせっせと励んだ医療機関のほうが、べらぼうに報酬が稼げた――などという奇妙な逆転現象までもが報じられています。 「診療報酬」「薬剤費」「特別補助」といった医療の報酬体系に政治力学もはたらき、複雑で魑魅魍魎な仕組みが絡んでくる現象は、常につきまとっているからです。 何より、この業界は、医療機関をはじめ、そこで働く医師や医学会、WHO(世界保健機関)までを含めた、巨大なギルド的紐帯で結ばれた構造が存在しているわけです。 -------------------------------------------- 米国の医療基準が世界に影響! -------------------------------------------- 2015年に米国の国立心肺血液研究所が発表した、高血圧基準値「120未満を目標にすべし」という大胆な研究報告が、波紋を呼びました。 日本では、一時期「130未満」が基準値となっていたものの、現在では、高齢者が血圧を下げ過ぎると転倒して骨折を招く恐れがあることから、概ね140未満を目安とする治療が中心で、今では先進国においては、こちらが主流になっています。 肥満者の多い米国人との比較が、一律に日本人にまで当てはまるのかは疑問ですが、米国の報告では、50歳以上の高血圧症と心筋梗塞のリスク患者9400人への3年間の追跡研究から導き出されたデ―タとなっています。 9400人に対して、血圧を「120未満」に下げる患者と、「130未満」に下げる患者の2群に分けた3年間の追跡結果は、「120未満」にした患者のほうが、心不全や心筋梗塞、脳卒中の発症リスクが「130未満」にした患者よりも、27%も低かったから――というのです。本当にそんな結果が出たのでしょうか。 こうした米国の医療基準は、世界に影響を及ぼします。 日本も一時期、この影響で最高血圧を120以下に保つべし――という主張が幅を利かせていました。 いずれにしろ、この手の研究報告を素直に受け止められないのは、これまでの医療業界、製薬業界のさまざまな過去の経緯から、欺瞞的な匂いがプンプンと漂ってくるからに他なりません。 -------------------------------------------- 日本は米国に次ぐ世界第2位の「薬漬け国家」! 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 次回は、 「不動産業界の騙しの構図の数々! 悪徳業者だらけの業界の闇をえぐる!」 というテーマでお届けしたいと思います。

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  • 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!
  • 1990年のバブル崩壊から続く「失われた30年」を経て、ニッポン国の衰退ぶりは鮮明です。デフレ下でGDPは伸びず、賃金は上がらず、少子高齢化で人口は減り、貧富の格差も広がりました。 いったいどうしてこんなことになったのでしょう。政治、経済、社会、マネーや投資に瑕疵があったのは否めません。本メルマガは、そうした諸分野に潜む「闇」を炙り出しグイグイえぐっていこうとするものです。
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