2022/11/28 Vol.364
1.「日本が世界からどう見られているか」
日本という国が本当のところ国際社会においてどう思われているか。
もちろん明確なデータがあるわけではありません。世界中のあらゆる機関、民間がそんな類の調査を発表することはよくあります。ニュースでよく目にする有名なところではイギリスの調査会社イプソスデータや放送局協会のBCCワールドサービス、アメリカのメディアカンパニー『USニューズ&ワールド・レポート』などは毎年のように「世界にいい影響を与える国ランキング」や「経済的に影響力のある国ランキング」や「国際社会にネガティブな国ランキング」などを発表しています。でもそれはあくまでジャンル別で、短期間の、バイアスかかりまくりの調査であることは否めません。
それらに日本はランキングされることもあるし、されたらここぞとばかり日本の日本人向けニュースに載ります。実はまったくランキングされない時もままあります。されないとニュースにならないので、みんな知らないまま。
なにより明確なデータがないのは、明確なデータで測れないからです。あらゆる視点があるので「いい国」「悪い国」とは一元論で語れない。親日国の中で日本が大嫌い!という人もいるだろうし、逆に、反日国で日本大好きという個人が存在感することもある。トルコ人や台湾人でも日本大っ嫌い!という極めて個人的な理由を持つ人も間違いなくいるし、韓国人、中国人で日本LOVEの国民を探すのもそう難しくない。(北朝鮮の人から探すのはやっぱりちょっと難しいかもだけど)
明確なデータが取りようがない中、極めて主観で極めてバイアスだらけの僕が、ニューヨークという世界中の人間がマージしている街で、20年以上彼らと関わり、ホントのところ、日本、もしくは日本人がどう思われているか、どう見られているか、を今回は率直に書きたいと思います。
まず本題に入る前に、それでは日本の日本人はどう思っているか。日本人は日本が世界からどう思われていると思っているのか。今回約2ヶ月間、クラブハウスで多くの日本在住、日本の方と話しました。といっても数十人なのでこれまたデータが少なすぎますが、それだけでなく、日本の報道を見ても、日本人は世界から日本、もしくは日本人が、すごく評判がいいと思っている傾向にあると思います。例外はあれど、総意としてはほぼ、この印象で間違いないと思います。「世界から愛される国、NIPPON」。基本的には日本人の多くがそう思っているのではないでしょうか。
日本のテレビで、世界から日本に旅行でくる日本大好き外国人観光客を空港で捕まえては「何しに来たんですか?」と滞在に密着する番組がヒットしています。日本のカルチャーが好きで、日本にわざわざ来た外国人たち。子供の頃から好きだったアニメの舞台に惹かれ、世界最高峰の日本のデザートを味わいに、日本の神社仏閣になぜか魅入られ、フィンランドから、イランから、デンマークから、日本のラーメンを、パフェを、TAKOYAKIを食しに、参拝しに、修行しに。彼らは日本マニア。そんな彼らの日本愛を電波に乗せ、世界に誇れる国だと謳います。
そんなメディアの影響も多分にあると思われます。世界から愛されている国の、我々は国民なんだ、と。
では実際はどうなのだろうか。完全に主観ですが、ニューヨークで世界中の一般人と触れている僕の率直な感想は、、、「だいたい当たってる」。
7割〜8割方、当たっているとは思います。いや、カルチャーなどある側面からいうなら10割当たっていると言ってもいいかもしれない。
大概にして、日本、もしくは日本人はまぁいい印象で受け止めているニューヨーカーは多い気がします。(もちろん、例外はあらゆることに存在します)
実際に、毎日のように乗るタクシーでは、世界中のあらゆる国から出稼ぎにきた運転手さんに「おまえ、日本人か!?」と話しかけられることは多い。
そこから日本の素晴らしさを語る流れは珍しくありません。行ったことがある人、いつか行きたいと思っている人、おしなべてポジティブ面を強調してきます。
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