田村耕太郎の「シンガポール発 アジアを知れば未来が開ける!」Vol.412
「ド変態が集まる会」で自らをコンフォートゾーンから叩き出す~成長と進化の確認のために
やってきました、今年もその一週間が。来週からアメリカ西海岸の天国のようなリゾートに世界から(やはりアメリカ中心ですが)150人くらいの各界のド変態が集まります。
メンバーは皆、ダボスやミルケンやアスペンやG20やAPECの常連で、そこで登壇したりパネルするような連中ですが、メンバーと趣旨の変態ぶりでは、この会が断トツにいいと絶賛し合っています。創設者が世界的「変態中の変態」なので。
会は小さいほど私は好きです。最近いったG20も色んな人いて面白かったですが1500人とか苦痛です。やっぱり親密にできないし。150人で3日間なら結構仲良くなれます。
3日間、4つのセッション、10回の食事、全てシャッフルされた8人くらいメンバーで、一つのテーマについて全員がフェアに発言権が与えられる形で徹底的に議論します。
ユニコーン起業家、ノーベル賞受賞者、名門大学総長、米閣僚、名門VCの創業GP、アメリカ州知事、上院議員、裁判官、グローバル企業CEO、米軍将軍、ハリウッドスター、地方検事、ベストセラー作家、諜報機関トップら。
間違いなく、私が参加できる機会で、最高に”クソ変態な”人たちが集まります。このメンツだからサンクスギビングからクリスマスという時期に皆がわざわざ集まるのです。
私はこの会ができた当初からのメンバーで、この会に15年近く出ています。私は能力の割に世界中のトンデモナイ人たちと友達なのですが、それは運よくその人たちがトンデモナなくない頃からの知り合いだからです。成功したり有名になったりしてから知り合いになるのは大変だし、それは一見効率よさそうですが、長続きはしないものです。
いまだ無名な頃に、この会で、お互い冷や汗をかいて、年に二回くらい、高い参加費と交通費と恥かきコストを払って、じんわりたんわり交遊を深めてきました。だから結構仲良くなります。
アメリカ人マジョリティーなので、強烈なアメリカ英語の世界です。シンガポールにいると日本にいるよりずっと英語環境で、それなりに鍛えられますが、やはりアメリカのネイティブの世界からしたら、英語は色んな意味で訛ります。アメリカ人が揃うとNO MERCYですし。純ジャパの私にはキツいです。
ただ、トランプ登場以降、アメリカのエリートたち万能感がなくなってきたのは悪くないと思っています。オバマ時代くらいまではアメリカのエリートは我々外国人を見下している感じでしたが、トランプさん登場以来、自国を恥じている様子もあって面白いです。
この会は、多分世界一「変態な会」で、その趣旨は「世界をより理解して、未来を探る」だけなので、宗教や科学や政治や歴史について相当深い議論をアメリカ英語で遠慮なくやっていきます。90分で8人しかいないので、その人がその分野のかなりのエキスパートでもスピーチやパネルをすることは許されません。
私は最後の食事のモデレーターを指名されました。これも大変。制御不能な連中をご飯食べながらいい形でファッシリテートして、全員に発言させながらテーマを掘っていかないといけません。最後の食事は解放感にあふれたものになるので、緊張感はややなくなるものの、皆が止まらないくらい盛り上がります。
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