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『 田中優の未来レポート 』
第272号/2022.11.30
http://www.mag2.com/m/0001363131.html
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とんでもない計算間違い(上)
前号で、さらに大きなポテンシャルを持つ「森林活用」と「珪藻・藍藻の活用」方法について気づいたと話した。その話をしよう。
これらに気づいて計算してみると、二酸化炭素排出の問題を解決できてしまうかもしれないほどの量にかかわっている。
森林活用
まずはその中でも大きな「森林活用」の話をしよう。まずは以下の記事を読んでほしい。
「日本の森林の炭素貯留能力は本当はムチャクチャすごかった! という記事だ。
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20200605-2.html(東京大学HP)
「本研究では、日本全国の総森林材積を見積もるために、国も地方の森林行政機関も、多くの学術研究においても、p-NFIが使われ続けられ、その結果、これまでの値(p-NFI)は実際の値(m-NFI)に対して、森林炭素蓄積量については58~64%、炭素吸収速度に至っては41~48%に過ぎないという強烈な過小評価が生じていたことが分かりました。この理由として、まず、p-NFIでは実際の森林面積の10%が考慮され損なったこと、そして、p-NFIで使われた収穫表は1970年頃に作られたものであり時代遅れとなってしまったことが考えられます」
という。
(図1)が差の違いだ。
図1 新CO2吸収量
元になった数字は(p-NFI)と(m-NFI)による数字だ。
その違いは
・数年おきに行う「実際の測定」による数値が(m-NFI)
・その数値を「1収穫表」に基づいて推定された数値(m-NFI)
だ。
この推定の根拠になったのは、森林資源量を推定するための「収穫表」で、それによって、さらに推定値(p-NFI)が作られている。
これを近年整備が進んできた日本全国に渡る15000点に近い毎木調査点の結果により、これまで日本の森林蓄積量を評価してきた「収穫表」による結果と比較した。
その結果、これまでの公表されてきた値(p-NFI)は、実際の値(m-NFI)に対して、森林炭素蓄積量については58~64%、炭素吸収速度に至っては41~48%に過ぎないという「過小評価」だったことがわかったのだ。
この数値を、国も地方の森林行政機関も、多くの学術研究においても、p-NFIを使って来たというのだ。
しかしその(p-NFI)では、
(1)実際の森林面積の10%が考慮され損なっていたこと、
(2)p-NFIで使われた収穫表は1970年頃に作られたもので、時代遅れとなっていたことが考えられるという。
しかもその推定には以下のような誤りもあった。
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