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/ 2022年12月2日発行 /Vol.541(2/2)
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「人生に座右の銘はいらない」
読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします!
Q.演劇好きの先輩に誘われて『ツダマンの世界』、観劇させていただきました!実は劇場で舞台を観るのは初めてだったのですが、めっちゃくちゃ楽しかったし、なんだかいろんなことを考えてしまい、勢いで戯曲本(という言葉も初めて知りました)も買ってしまいました。これから追体験したいと思います。とにかく初心者なので、なにか「ここを読んでくれ」みたいなポイントなどあれば教えてください!(24歳、女性、会社員)
A.ありがとうございます。こんな複雑な芝居を楽しめたというのは演劇初心者として優秀であり、これからいろんな芝居が楽しめることうけあいで、人生にひとつ楽しみが増えて、けっこうでございます。わたしも初めて芝居をおもしろいと思ってから、映画と小説と漫画と音楽以外に、こんな世界があるのかと、おのれの文化生活の裾野が拡がるのをひしと感じたものです。戯曲初心者というのはト書きにとまどうものです。いったいどの程度までセットが作り込まれているのか。俳優たちはどんな衣装を着ているのか。どんな年頃なのか。そういうものを、できるだけ頭の中に具体的に想像しながら読むと、戯曲は、あなたの頭の中でより立体的になります。実際の俳優を思い浮かべながらセリフを読むと「入ってきやすい」ような気もします。
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