為替市場の先行きはバンピーロード
ドル円は一時150円を超える円安となり、たまらず政府日銀は為替市場でドル売り介入を余儀なくされましたが、米国でのCPIショックから利上げ懸念が緩和され、それに伴ってドル円は一時133円台まで下落、1割以上円高に振れました。遅れてドルを買った投資家は痛い目にあいました。このままドル安円高に向かうのか、ドルにも円にも先行きはバンピーロード(でこぼこ道)が控えています。
「FRBのタカ派色は緩和(ドル安)」
まずドルの側から見ると、トランプ氏の再出馬の可能性が低下して以来、FRB幹部のタカ派発言がめっきり減りました。10月のインフレ指標が改善したこともありますが、本来なら1か月のデータだけでインフレ懸念の後退は確認できないはずです。それでもパウエル議長を含め、多くの幹部が利上げペースの減速が近いと言い、市場に安心感を与えるようになりました。
インフレ指標だけならともかく、当局者の発言からもタカ派色が緩和されたことから、これを機に長期金利が大きく低下しました。このため、主要6通貨に対するドル指数は約1割下落しました。これがドル円にも円高要因となっています。しかし、次に見るようにインフレ警報が解除されたわけではなく、長期金利の低下にも限度があります。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)