メルマガ読むならアプリが便利
アプリで開く

第193号 杉田水脈の資質と任命責任/運転免許行進曲/鯛焼/塩対応と神対応

きっこのメルマガ
  • 2022/12/07
    • シェアする
「杉田水脈の資質と任命責任」 任命する大臣が次々と事実上の更迭に追い込まれてしまう、もはや「自滅の刃」とでも名付けたくなる岸田文雄首相の悪夢のような人事センスですが、とりわけ絶望的なのが、日刊ゲンダイに「ヘイトの見本市」と報じられた杉田水脈衆議院議員を、総務大臣政務官に任命した自爆テロのようなトンデモ人事でしょう。皆さんご存知のように、杉田水脈議員は、これまで数多くの差別発言で炎上し続けて来た問題の人物であり、旧統一教会ともベッタリ癒着しています。 そんな杉田水脈議員の総務政務官としての資質、ひいては国会議員としての資質を問いただしたのが、立憲民主党の塩村あやか議員でした。11月30日の参院予算委員会で、塩村議員は持ち時間の40分間をすべて使って、杉田議員の数々の差別発言を厳しく追及しました。どの質問にもまともに答えることができず、嘘と論点のすり替えで逃げ続けた杉田議員でしたが、完全に馬脚を露す結果となりました。 さすがに40分間のやりとりをすべて紹介することはできないので、ここは「大相撲ダイジェスト」風味に、ハイライトの場面を文字起こししました。全編を観たい人は「参議院インターネット審議中継」のアーカイブでご覧ください。それではどうぞ! 塩村あやか議員「私は総理の掲げる多様性を尊重する社会を支持しております。(中略)だからこそ最初にお聞きしなくてはいけないのは、杉田水脈総務政務官の資質、そして任命責任についてです。杉田政務官は、ネットの誹謗中傷対策を行なう総務省の総務大臣政務官です。その政務官が、自身の行なったネット上での誹謗中傷に関して、答弁拒否を繰り返しておりました。総理にお伺いいたします。説明責任があるものに対しては、しっかりと答弁をしなくてはいけないのではないでしょうか。また政務三役を含めて、人事をどう考えて任命したのか、お伺いをいたします」 岸田首相「(前略)内閣の一員となった政治家の過去の発言については、政治家として説明責任を果たしていくことが大事だと思います。そして、内閣の一員になったからには、政府の方針に沿って職責を果たしてもらわないとなりません。任命責任については、基本的には、この人事は適材適所ということであります。総務大臣政務官であるならば、行政管理や行政評価、統計、恩給、こうした仕事に関わってもらう。そうした職務を果たすことができる能力を持っているかどうか、こうした観点から人事を行なったということであります」 塩村議員「適材適所、その能力があるかどうかで人事を行なったと今、お伺いしました。10月20日、東京高裁は、社会通念上、許される限度を超えた侮辱を行なったとして、杉田政務官に55万円の損害賠償の支払いを命じました。上告をされたところですが、総理、ご存知でしたか」 岸田首相「報道を通じて存じております」 塩村議員「杉田政務官は、これまで性暴力被害者であるジャーナリストの伊藤詩織さんを執拗にネットメディアなどで批判していました。杉田政務官が賠償命令を下された直接的な原因は、性暴力被害者である原告に浴びせられていたセカンドレイプに当たる数々の誹謗中傷に、ツイッター上で『いいね』を大量に押していたことです。『枕営業の失敗』『コネを作ろうとホテルに行ったのに、うまく行かなかったと分かるとの差別用語ですよ。この言葉にするのもおぞましいツイートにも『いいね』を押しているのです。これが総務政務官の現実です。性暴力被害者をSNS上でセカンドレイプする人たちに、現職の国会議員が大量の『いいね』を付けて、ネット番組では被害者を揶揄するセカンドレイプにも加担しています。これは事実でしょうか。また、高裁判決を不服として上告されたとのことですが、間違いありませんか」 杉田水脈議員「ご指摘の東京高裁の判決につきましては、11月2日に最高裁に対して上告等の申し立てを行なったところでございます」 塩村議員「最初の質問にはお答えいただけませんでした。SNS上の誹謗中傷を撲滅すべき立場の総務政務官が、どうしてこういう事態に至ったのか、やはり説明責任があると私は思います。何故、きちんと説明ができないのか、本当に不思議です。(後略)」 (中略) 塩村議員「(前略)2014年10月15日、内閣委員会で『女性差別というものは存在しない』と発言されていますが、これは間違いないでしょうか」 杉田議員「その言葉の主旨でございますが、私も国連の女子差別撤廃委員会など経験しておりますが、その中で私が申し上げたかったのは、日本には命に係わる酷い女性差別はないという主旨でございます」 塩村議員「後ろから声(ヤジ)が聞こえてますよ、DVだってあるじゃないかと。おかしいですね。日本にそのような女性差別がないのだとすれば、なぜ私たちはこうした事業をがんばって、小倉大臣もがんばってくださっているのでしょうか。非常におかしいと思います。2014年10月31日の本会議では『女性が輝けなくなったのは、冷戦後、男女共同参画の名の下、伝統や慣習を破壊するナンセンスな男女平等を目指して来たことに起因します。男女平等は絶対に実現しない反道徳の妄想なのだ』とおっしゃっていますね」 杉田議員「ご指摘の発言につきましては、当時、現在とは異なる政党に所属しておりまして、私がその党を代表して内閣提出の法案について質問した際に発言したものでございます。現在は政府の一員として、内閣の方針に従って、性別を問わず暮らしやすい社会の実現のために努力して行きたいと思っております」 塩村議員「考えが変わったとはおっしゃっていただけませんでしたが、続けてこうおっしゃっているんですね。『男女共同参画基本法という悪法を廃止し、それにかかる役職・部署を全廃することが、女性が輝く日本を取り戻す第一歩だ』と。政務官が男女共同参画や男女平等に反対する理由をお伺いいたします」 杉田議員「繰り返しになりますが、ご指摘の発言につきましては、現在とは異なる政党に所属しておりまして、その党を代表して内閣提出の法案について発言したものでございます。現在は政府の一員として、内閣の方針に従って、性別を問わず暮らしやすい社会の実現のために努力して行きたいと思っております」 塩村議員「私が聞いているのは、政務官がどのようなお考えなのかということです。政府の一員なのですから、今、そうおっしゃるのは当然です。しかし、最初の総理の答弁に尽きるのですよ。総理のお考えに本当に沿っているのか。政務官としての資質があるのか。それを問うています」 杉田議員「当時は違う政党に所属しておりましたので、その時にどのような思いで私が発言したかにつきましては、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。現在は、しっかりと内閣の方針に従って、暮らしやすい社会の実現、男女平等を目指してまいりたいと思っております」 塩村議員「すみません。これ、どこが適材適所なんでしょうか、総理。これだったら誰がやってもいいんじゃないかということになってしまいますよ。(自分の考えと)ぜんぜん沿わない方針に従って、ちょっとおかしいですよ。(後略)」 (中略) 塩村議員「ジュネーブで開催された国連の女性差別撤廃条約会議に参加した時、次のブログを書き、ツイッターで拡散したのは事実ですか。『会議室では、小汚い恰好に加え、チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。同じ空気を吸っているだけで気分が悪くなるぐらい気持ちが悪く、国連を出るころには身体に変調をきたすほどでした。とにかく左翼の気持ち悪さ、恐ろしさを再確認した今回のジュネーブでした。はっきり言います。彼らは存在だけで日本国の恥さらしです』」 杉田議員「はい、事実ではございます。ただ、この時は、まだ国会議員ではなく一般人でございました。そして、

この続きを見るには

この記事は約 NaN 分で読めます( NaN 文字 / 画像 NaN 枚)
これはバックナンバーです
  • シェアする
まぐまぐリーダーアプリ ダウンロードはこちら
  • きっこのメルマガ
  • 「きっこのブログ」のメルマガ版です。ブログと同様に、政治や芸能から文学やお料理、流行やファッションから日々の出来事まで、多岐にわたって綴って行きますが、よりディープに攻めて行こうと思っています。
  • 550円 / 月(税込)
  • 毎月 第1水曜日・第2水曜日・第3水曜日・第4水曜日