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韓国「ふらつく財閥」、高い輸出依存度が仇 25年に超高齢社会「備えゼロ」

勝又壽良の経済時評
  • 2022/12/08
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大きい中国依存の反動 潜在能力を使い果たす 掠め取る「労働貴族」 IMF(国際通貨基金)は、23年の世界経済成長率を2%以下と予測している。3%を割れば「世界不況」とされるのだ。輸出依存度の高い韓国は、来年の自国の経済成長率に大きな影響が出ると覚悟を決めなければならない。 韓国の輸出依存度は36.14%(2021年)とドイツに次ぐ高さである。ドイツは、EU(欧州連合)という強力な地盤を持つ。韓国の場合は、多くが新興国向け。この差が大きいのだ。韓国が、世界経済の波に大きく揺さぶられる理由である。 困ったことに、韓国の政策金利が3.25%へと引上げられている。米国の利上げに伴う「追随利上げ」だ。米韓の金利差が拡大することで、外貨流出が起こればウォン安を招き、消費者物価にはね返る。こういう悪循環を回避するには、韓国の政策金利引上げが不可避だ。政策金利は、昨年7月の0.5%の低金利から、その引上げ幅は2.75%ポイントにもなった。資金の借入れ側は、金利負担増がきついのだ。 来年の韓国経済は、以上のように世界経済成長率の低下と高金利に挟撃されて停滞が予想されている。韓国銀行(中央銀行)は、1.7%を予測しているが、これは楽観的な予測となっている。11月末基準で世界の主要投資銀行が予想した来年の韓国経済の成長見通し平均は1.1%である。銀行別では、バークレイズが1.3%、シティーが1.0%など。ノムラはマイナス1.3%と厳しい予測だ。 韓国経済が過去、1%を下回る成長率を記録したのはこれまでに4回ある。 1)2020年 マイナス0.7%(新型コロナウイルスが拡散)

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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