ドクター畑地の診察室170.2022.12.11.
現役呼吸器内科、総合内科専門医 畑地治です。
世の中に「○○飲んだらすべての病気が治った」「○○制限食をとったらすべての人が健康になる」等、出鱈目情報が溢れています。現代医療の特徴は精密医療で万人に効くような治療はありません。治療方法は個人によって全く違います!おそらく日本で一番多くの呼吸器疾患患者(肺癌、喘息、COPD、肺炎など)を診療する専門医が、最先端の精密医療を解説&ネットでは出し辛い医療や治療の裏側も配信!
https://zipangu-management.co.jp/culture_000/hataji/
三重県出身 自治医科大学卒業後、僻地診療、三重大学勤務を経て、呼吸器内科医師となる
松阪市民病院院長
診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当
https://fmmie.jp/program/getsumoku/hiosamu.php
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休日パチンコ
もう冬になろうとしていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。昨年までは、仕事がないときにはすることは決まって一つ、「パチンコ」でした。学生時代は、朝開店前からパチンコ屋の前に並んで、いい台を確保して、夜10時の閉店まで粘りまくり散り倒していましたので、少なくとも負けてはいなかったと思います。おかげで卒業して医師になれるかどうかひやひやしましたが、今となっては良い思い出?です。そ
の時なぜ勝てたのか、ひとえに店と台を真剣に選んでいたからです。少なくとも、ふらっと入った店で当てのないパチンコをするようなことは一切せず、情報を収集し、勝てる台がある店を見つけ、少なくとも期待値を上回る台でないと打たなかったものです。
例えば、一回大当たりすると5000円になるパチンコ台があったとし、スタートチャッカーに入ったとき大当たりする確率が1/200だったとします。この台のボーダーラインは1000円で40回スタートチャッカーに球が入ることとなります。したがって、1000円で50回スタートチャッカーに球が入る台を探せば、長い目で見ると、プラスになるわけです。もっとも、そんな台はおいそれとありません。様々な(ほとんど友人)ネットワークから情報を仕入れ、その店に朝一で並ぶわけです。そういった店は恒久的に存在するわけではなく、日ごと、週ごとに変化し、大学のあった栃木県中を探して、そのような店を見つける努力をしていたわけです。
不思議と、そういった店に朝一から並ぶ人は、自分たちも含めて毎朝同じ顔ぶれで、「あ、またこいつらが並んでいる、きっとパチプロなんだろう」と思っていたわけですが、向こうも向こうで、僕たちのうちで一番勝っていたS君(今では大学病院消化器内科医師)のことを、当時栃木県小山市にあった「昭和アルミの下請けの工員のパチプロで、夜勤明けにパチンコ屋に来て、給料よりも勝っている」と噂していたようでした。
期待値を上回る台に座ったからと言って必ずしも勝てるわけではありません。例えば、確率1/200の台で200回スタートチャッカーに入れて大当たりする確率は、
1―(199/200)200
となり、65%くらいの方しか当たらないわけです。しかしながら、運不運はあるとはいえ、長い目で見れば、確率は収束するわけで、期待値を上回る台に座り続ければ、勝利を得ることができるわけです。
昔の台は比較的平和な台が多かったわけですが、今の人気台は昔より大当たりの確率が低く、一回大当たり当たりの期待値に幅があるようになりました。大当たりに連続性があるため、一回当たりの大当たりで500円分くらいしか出ないこともあれば、運が良ければ、一回の大当たりで数十万円出ることもあるわけです。必然的に波が荒くなり、スタートチャッカーにあまり入らず、期待値を下回るような台をパチンコ屋
に置いておいても、ラッキーすれば、運だけで数十万円の出玉が出ることもありますから、わざわざくぎを開けなくてもいいことになります。しかしながら、期待値を下回る台に座り続ければ、確率は負けに収束するわけで、昔のように台や店を選ばず、最近はパチンコしておりましたので、年間トータルして負け続けていたわけです。
今年になってから、突然パチンコしなくなりました。負け続けたからではありません。周期のようなものでしょうか、飽きっぽい私は、いつものめりこむ時期とのめりこまない時期が極端で、なぜか面白くなくなってしまったわけです。
で、今はなにをしているのか、読書です。週末になると、毎週5-6冊本を乱読しています。機会があったらその話をしたいと思います。
本日は、少し余談にそれてしまいました。
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ドクター畑地の診察室170.2022.12.11号
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次号は2022.12.18.です。
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畑地 治
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診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当
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◆2022年11月
https://www.mag2.com/archives/0001688238/2022/11
2022/11/27 水道水と井戸水
2022/11/20 チャーハン
2022/11/13 肺癌患者さんの会パート2
2022/11/06 肺がん患者会
◆2022年10月
https://www.mag2.com/archives/0001688238/2022/10
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