次の日銀総裁に期待すること
「金融政策の特性」
日銀はプライドがあるので決して認めませんが、金融政策には限界があります。そもそも世界の中央銀行も、その歴史を紐解けば、必ずしも不可欠の存在とは言えません。現在の米国の中央銀行FRBができたのは1913年で、今から109年前です。日銀の創設も1882年10月10日で、今から140年前です。それまでは中央銀行がないもとで経済が成り立っていました。
つまり、経済に中央銀行は必ずしも不可欠というわけではなかったのです。口の悪い人は、中央銀行の設立によって変わったことは、大規模な戦争が行われやすくなったくらいだ、と言います。中央銀行の資金供給により、戦費調達が容易になり、戦争を大規模に、かつ長期間行えるようになりました。
日銀法第1条には「日本銀行は、我が国の中央銀行として、銀行券を発行するとともに、通貨並びに金融の調節を行うことを目的とする」とあります。日銀券がない時代には藩札などが流通していたので、日銀券の発行自体はユニークなもでも、不可欠でもありません。従って、通貨の調節と金融の調節とが主たる目的となります。
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