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ビジ選☆リーダーズ Vol.978『経営×人材の超プロが教える人を選ぶ技術』(小野壮彦)

ビジネス選書&サマリーリーダーズ
■人を「階層」で捉える 成功を目論むなら、アイデアよりも、ファイナンスよりもはるかに 大事なことがある。それが「誰とやるか」だ。人と会う時、相手を 見抜こうとする時、ポイントがあるのだ。 まず、ある程度の「型」を体に入れておくことが近道だ。人を見る にあたっては、人間を建築物のように、階層として捉えてみるべき だ。イメージは、地下深くに作られた建物だ。 1階が「経験・知識・スキル」地下1階が「コンピテンシー」、地 下2階が「ポテンシャル」、そしてもっとも最下層の地下3階が 「ソース・オブ・エナジー」だ。逆ピラミッド型の超深層ビルだ。 浅いほう、つまり地上に出ているものほど、他人からも見えやす く、わかりやすく、そして変わりやすい。一方、地下に潜れば潜る ほど見えにくく、わかりにくく、変わりにくい。 ★ 地上1階にあるものは、見えやすく、わかりやすく、変わりやすい ものが格納されている。たとえば「経験」「知識」「スキル」だ。 これらは表面的で、履歴書からでも簡単に読み解くことができる。 残念ながら、ほとんどの面接は、この階層を触るだけで終わってし まっている。建物の1階だけを見て、全体を見た気になってしまっ ているのだ。 たとえば履歴書に「大ヒットしたビールの販売戦略を立てた」とあ るとする。もしかしたら、上から落ちてきた販売戦略を実行しただ けかもしれないし「ただ、そこにいた」だけかもしれない。 「経験がある」だけの人を拡大解釈して、鳴り物入りで入社させ、 マーケティング幹部に据えたものの、全く成果が上がらないのは当 然だ。こうした採用ミスが、中途採用のあちこちで起きている。 原因は、その気になれば捏造すらできるような薄っぺらな情報だけ で、大事な人選びの決断を進めてしまっているからだ。そのために は、相手の地下に踏み込んでいかなければならないのだ。 ★ 地下1階は「コンピテンシー」だ。コンピテンシーとは、その人が 「どんなシチュエーションで、どういうアクションを取りがちか」 という、固有の行動のパターンだ。 相手のコンピテンシーがわかれば、相手の「将来の行動を予測」で きる。人間は似たようなシチュエーションで同じ行動を繰り返しが ちだ。そんな研究結果が下敷きにある。 ビジネスの現場で人を見極めるには、5~7個のコンピテンシーを 取り扱う。「変革志向」「成果志向」「戦略志向」はマネージャー クラス以上のビジネスリーダーを選ぶ場合によく使われる。 その他「他人と協調できるか」どうかや、「人を育成する能力があ るか」なども重要だ。このように、コンピテンシーといっても、 様々なものがあるのだ。 ★ コンピテンシーを見抜く必須技術は、エピソード・ベースのインタ ビューだ。相手の意見でなく、取った行動すなわちファクトに目を 向けるのだ。 たとば、入社志望者が前職の自部門で問題が発生し、お客様と関係 がこじれてしまった経験があったとする。その場合、どのように問 題を解決したのか、リアルなエピソードを聞いていくのだ。 「仲間と協働して問題を解決しました」ということなら、「協働」 「チーム」関係で深掘りすればいい。「計画を見直して根本的に再 発を防ぎました」なら「戦略」「変革」などを評価していく。 これは、プライベートの場、婚活でも活用できるはずだ。相手に 「自慢話を聞かせてください」「苦労話もぜひ教えてください」と 質問してみるのだ。 その際、相手の「意見」だけでなく、具体的に「その時、何をした の」と、相手の「行動」を深掘りしていく。そうするれば、有益な 情報、コンピテンシーが見えてくるはずだ。

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