先週も書いたように、中国の都市部では新型コロナウイルス感染症(=コロナ)が凄まじい勢いで拡大し、街から人影が消え、多くの学校が休校になった。
習近平が「ゼロコロナ(=動的ゼロコロナ政策)にこだわり経済を犠牲にしている」と半ば嘲笑し、反ゼロコロナで声を上げた若者を持ち上げたメディアは、そのロジックがいかにいい加減で、身勝手なものだったかを思い知ったのではないだろうか。
習政権が恐れてきた「中国の国情」というものが、まさにこれなのだ。
コロナが弱毒化したと見切り、対策緩和に踏み切ったものの、ここから先は大きな賭けだ。果たしてどうなることか。
さて、今回はコロナの話題ではない。
米中関係に目を向けたい。目下の注目は、2023年の年明け早々にも実現するとされているアントニー・ブリンケン米国務長官の訪中である。
その前提の話し合いのため、2022年12月11日と12日の2日間、訪中したダニエル・J・クリテンブリンク国務次官補(東アジア・太平洋担当)と国家安全保障会議(NSC)のローラ・ローゼンバーガー上級部長(中国・台湾担当)が謝鋒外交副部長(外務次官)と会談した。場所は、河北省廊坊市だ。
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