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中国「ドタバタ」劇、コロナ規制緩和後の大混乱 一貫した政策「不在の証明」

勝又壽良の経済時評
  • 2022/12/19
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コロナからGDPへ関心 23年成長目標は5%超 台湾侵攻へ成長率嵩上げ 中国は12月7日、ゼロコロナ規制緩和に踏み切った。事前準備は、一切なしの「ぶっつけ本番」という無責任な規制緩和である。この結果、20年1月に武漢で起こったコロナ感染時と同じ混乱を引き起こしている。武漢から3年間、厳格なゼロコロナという対象療法に終始したので、効果的な治療体制確立は見送られていた。現在、この虚を突かれ混乱は増幅している。 具体的には、感染者が規制緩和とともに激増している。北京市内では、薬局から治療薬が売り切れで消えている一方、病院には受診のために人々は長蛇の列だ。SNSによれば、死者が激増しており火葬場では約1週間の予約待ちという状況である。当局は、死亡者の告別式を省略するように通達するなど地獄状態に陥っている。 SNSでは、北京市内で大量の段ボール箱が路上に放置され、野晒しにされている映像も出回っている。配達スタッフの感染が広がっているため、やむなく放置せざるを得ないというコメントが付いている。北京市内が、こういう混乱ぶりであるから、他地域でも同様の事態に陥っていると見られる。当局は、PCR検査も中止している。感染者が、どれだけ出ているか、実数把握は不可能である。 中国指導部は、感染者増加のために日程を1日遅らせ、12月15~16日に中央経済工作会議を開催した。この会議では、2023年の経済運営の方向性を協議し、金融・財政政策による景気刺激と、民間企業の支援を強化する方針を決めたという。ゼロコロナ政策を緩和し、景気浮揚に軸足を移す方向転換が明確にされた。この席で、2023年のGDP成長率目標を決めた。来年3月に発表される。 コロナからGDPへ関心

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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