ゼロコロナ対応にみる中国指導部の力

ゼロコロナ対応にみる中国指導部の力 　厳しいゼロコロナ政策が、経済を圧迫したばかりか、国民生活の自由も奪ったとして、中国では異例の全国的な反政府デモが起きました。中には共産党退陣、習近平退陣を求める声もあり、危機感を強めた政府は急遽、ゼロコロナ政策の緩和に踏み切りました。 　これを受けて、中国指導部は今月15,16日の2日間「中国経済工作会議」を開き、疫病の予防と経済社会の発展を両立させる事実上の「ウィズ・コロナ」策を打ち出し、内需の拡大、とりわけ個人消費の拡大を目指す方針を示しました。しかし、その具体策は明示されず、現場も政府の期待通りの動きを見せていません。 「当局を信用しない中国国民」 　政府が唐突にコロナ規制を緩和した後の、北京市内の状況がテレビカメラで紹介されました。まるで2年前の東京銀座のように、街に人出はなく、繁華街、ショッピング・モールは閑古鳥が鳴いていました。