日銀「異次元緩和」の修正が始まった
「長期金利の変動幅拡大」
日銀が20日の政策決定会合で、長期金利の変動幅を0.25%から0.5%に拡大しました。市場はこれを驚きをもって受け止めました。前場でプラス圏にあった当日の株価は、発表後に一時800円余り下げ、為替もその日のNY市場では130円台半ばまで、1日で5円以上も円高が進みました。
驚きの背景には、黒田日銀総裁がこれまで、頑なに金利は上げないと言い張り、変動枠の拡大も事実上の利上げだから行わないと言ってきました。それだけに、総裁がいくらカーブの歪み是正、企業金融への支援と言っても、市場は事実上の「利上げ」と受け止めました。総裁の「心変わり」をもたらしたのは何か、リフレ派も含めた審議委員がなぜ全会一致でこれに賛成したのか、市場には疑問符が多く飛び交いました。
声明文でも国債市場の流動性が低下し、ボラティリティが上昇(変動しやすくなっている)している点を挙げていましたが、これも本をただせば日銀自らがもたらしたもので、異次元緩和による「副作用」はかねてより指摘されていました。その反省もなく、他人事のように記述している点は、十分な検証をしていなかったか、無責任と言われても仕方ありません。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)