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197回 2022年を振り返って

和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
まぐまぐの運営会社の年末年始の休業のため、12月31日はこのメルマガもお休みになる。 そういうことで、今回が今年最後のメルマガになる。 ということで、この2022年を振り返ってみたい。 実は、この2022年と言う年は私にとって激動の年だった。 記憶力が悪いので、何月か忘れたが、エンジン01という文化人団体の3代目の幹事長に選ばれた。 https://www.enjin01.org/ 初代が三枝成彰さん、二代目が林真理子さんということで、3代目はずいぶん軽量級ということでかなり気が重かった。 そもそもほかにいる文化人の方々は才能の塊のような人たちなのに私の取り柄というと学歴と本をたくさん出すことだけで文化のにおいが全くないからだ。 その上、組織の長どころか管理職もやったことがない。 メンバーの東村アキコさんにも言われたが、「肩書が人を作る」とのことで、これが決まってから本が売れ出した。 確かに文化人の代表だからエンジン01の幹事長になったのではなく、エンジン01の幹事長になったから、多少は名前が知られる程度に本が売れるようになった。多少は八百長で選ばれたと言われなくても済むようになったと胸をなでおろしている。 ということで次の激動は、27歳で『受験は要領』を出して以来、35年目にして年間ベスト1の本を出すことができた。実は、『受験は要領』は新書版が35万部、文庫化してから17万部売れている。50万部を超えた本は、これが最初で最後だった。その後、『感情的にならない本』が50万部(40万部という話もある)という触れ込みだが、50万部超えにはならなかった。その上、出版社が破産したため、これ以上部数が伸びることはない(PHPから文庫化されているが、予想外に売れていない)。 世の中の一発屋と言われる人たちと同じくデビュー作が一番売れるという状態が35年も続いたのだ。 今年はやっとそれを越した。 現在、55万部。そして、トーハン、日販ともにコミックスを含めても年間ベストセラーになった。作家と名乗れる立場ではないが、文筆業くらいは名乗っていい気がする。この肩書は、多くの読者の支持によるものだから、感謝の念にたえないが、テレビ局のチンピラプロデューサーが選んだものではないし、テレビに出る人と違って、ちゃんと私のコンテンツに金を払ってくれる人がそれだけ多いということだから、少しは誇っていい気がする。 テレビにあまり出ないこともあって、知名度はまだ低いが、高校生時代からの夢だった『徹子の部屋』への出演もかなった。 62歳になって、人生の最大瞬間風速がきたということだ。エンジンの幹事長としても後ろ指をさされないと信じたい。

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  • 和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」
  • 世の中のいろいろなことにたった一つしかないと考え、それを信じ込むことは、前頭葉の老化を進め、脳に悪い。 また、それが行き詰った時に鬱になるというメンタルヘルスにも問題を生じる。 ところが日本では、テレビでもラジオでも、○○はいい、××は悪いと正解を求め、一方向性のオンパレードである。 そこで、私は、世間の人の言わない、別の考え方を提示して、考えるヒントを少しでも増やし、脳の老化予防、メンタルヘルス、頭の柔軟性を少しでもましになるように、テレビやラジオで言えない暴論も含めて、私の考える正解、私の本音を提供し続けていきたいと思う。 質問、相談、書いてほしいテーマ等、随時受付。
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