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日銀による突然の利上げの裏にあった超円安>
2022年12月25日:金利と国債価格と金融危機
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著者:システムズリサーチ:吉田繁治
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日銀は、12月19日(月曜)に、突然、10年債の上限を0.5%とする利
上げを発表しました。6年間も0.25%でした。0.25ポイントの利上げ
に相当します。
(注)若干、金融マニアックな論になることを意識しながら、基本的
なことを示しながら書きます。物価・為替・GDPと金利は強く関係
しますが、その関係を論じることは、実は、難しい。
金融市場は、瞬間に反応し、
1)株価は急落(約3%)して、
2)国債が主である債券は、長期債が約2%下がり、
3)「ドル/円」は、137円から132円へと5円(2.6%)円高に振れたの
です。
0.25ポイントの小さい利上げで、金融市場が大きく動くのは、
1)世界の負債が300兆ドル(4京500兆円)とGDPの3倍に膨らんで
いること、
2)0.25%から0.5%への利上げは、借り手にとっては、長期負債の利
払いを2倍にする「大幅な利上げ」になるからです。
例えば現在、住宅ローンの変動金利は、日本では0.38%くらいと低い。
仮に0.3%上がると、ローンの利払い金額が1.8倍になります。(注)
不動産バブルの中心である米国では、2022年のFRB利上げで、3%
が6%台に上がって、ローンの利払いは倍増しています。
〔補足情報〕負債が大きいとわずかな金利の上昇で、負債の利払いが
増えます。世界の負債300兆ドルは、インフレで世界の金利が上がっ
ている現在、維持可能(サステナブル)なものではなくなってきてい
ます。しかし、それを論じる人は、ごくわずかです。店員は、金融問
題に対して金融関係者の間での議論しかないからです。
◎金利が上がると、現在の大きな負債はサステナブルではないという
ことが、コロナ後、ウクライナ戦争後の、金融の本質です。
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