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第196号 北朝鮮産シジミと安倍麻生道路/夜空を見上げて/ボーナス/人間万事塞翁が馬

きっこのメルマガ
  • 2022/12/28
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「北朝鮮産シジミと安倍麻生道路」 12月21日、北朝鮮から不正に輸入したシジミを国産と偽って販売したとして、山口県警と福岡県警などは複数の商社や水産会社などを家宅捜索した‥‥というニュースを聞いて、今年2月に報じられた「熊本県産として全国のスーパーなどで販売されていたアサリの8割以上が中国産や韓国産などを産地偽装したものだった」というニュースを思い出した人も多いと思います。しかし、同じ「二枚貝の産地偽装」でも、この2つの事件は、まったく性質の異なるものなのです。 アサリの問題は、当時、このメルマガでも詳しく取り上げましたが、何百トンという大規模な産地偽装であり、農水省の立ち入り調査を受けた水産会社は「食品表示法違反」と認定されました。しかし、食品表示法には「原産地を偽装して販売した者に2年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処す」という処罰があるのにも関わらず、その水産会社は何の処罰も受けず、注意されただけでシャンシャンでした。 実際には、このように「食品表示法違反」と認定されても、合わせて「不正競争防止法違反」に問われないと、警察は動きませんし、刑事事件として処罰されることはありません。ここまでユルユルなのが日本の食品表示法なのです。 しかし、今回のシジミの場合は、規模としてはアサリほどでもないのに、山口県警と福岡県警がタッグを組み、埼玉県や茨城県などではそれぞれの県警の協力を得るなどして、全国数十カ所の関係先を一斉家宅捜索するという大掛かりな捜査となりました。容疑は「誤認惹起(ごにんじゃっき)」という「不正競争防止法違反」であり、最初から刑事事件として容疑者を逮捕するための本格的な捜査です。道交法に例えれば、アサリは駐車違反、シジミは飲酒運転で轢き逃げといったレベルの違いです。 今回、家宅捜索を受けたのは、山口県下関市の海産物輸入会社「アイコー」、水産物加工販売会社「満珠水産」を始め、福岡県新宮町や茨城県水戸市などの関係先、数十カ所でした。捜査当局は、これらの会社が何年も前から組織化し、北朝鮮産のシジミを、足がつかないようにロシア、中国、韓国などを経由させて違法に輸入し、国産(青森県産)などと偽って全国に流通させていたとして捜査に着手しました。 皆さんご存知の通り、日本は北朝鮮への独自の経済制裁として、2006年からすべての貿易を禁止しています。貿易を行なって北朝鮮に利益を与えると、それがミサイル開発や核開発などの資金に使われる恐れがあるからです。事実、捜査当局は、この不正輸入によって北朝鮮へ資金が流れていたと見ており、そのために公安も関わる政治的案件として捜査が進められているのです‥‥というわけで、ここで12年近く前の2011年2月22日の日本テレビ「NEWS24」の報道を見てみましょう。 「北朝鮮に不正輸出、貿易会社社長ら逮捕」 北朝鮮に中国を経由してニットの生地を不正に輸出したとして、警察は、大阪市東成区の貿易会社「あらりあ商事」の社長・新井善治こと金善益容疑者(65)らを外国為替法違反などの疑いで逮捕した。警察によると、金容疑者は、制裁措置で北朝鮮への輸出が全面禁止になった後の2009年7月にニットの生地125万円相当を、同年11月には135万円相当を、中国・大連の貿易会社を経由して北朝鮮に不正に輸出した疑いが持たれている。また、この不正輸出の代金を決済した疑いで、山口・下関市の貿易会社「アイコー」の社長・金田珠年容疑者(61)も逮捕された。警察は、不正輸出の経緯を追及する方針。 この12年前の事件で逮捕された金田珠年(かねだ たまとし)氏が、今回の北朝鮮産シジミの事件で家宅捜索を受けた下関市の貿易会社「アイコー」の社長なのです。そして、下関市と言えば安倍晋三元首相の地盤であり、敷地面積が約1000壺‥‥じゃなくて、約1000坪もある大豪邸と、JR下関駅駅前には大きな事務所があります。事務所は今月で看板を下ろしましたが、大豪邸は健在です。 この大豪邸と駅前の事務所の土地と建物の元の所有者は、下関の最大手のパチンコ会社「東洋エンタープライズ」で、親会社の「七洋物産」は、山口県と福岡県で多くのパチンコ店などを経営しています。創業者の故・吉本章治氏は、2002年に韓国から国民勲章の「無窮花大勲章(むくげだいくんしょう)」を受賞しており、在日韓国人社会の重鎮でした。 一方、安倍晋三元首相の父、安倍晋太郎元外相は、義父である岸信介元首相が日本に進出させた韓国カルト教団、統一教会との関係を深めて行き、国政選挙のたびに安倍晋太郎氏が統一教会信者の組織票を差配するようになります。安倍晋太郎氏は、在日韓国人社会との関係も深く、1990年には下関の約1000坪の大豪邸の所有権が「東洋エンタープライズ」から安倍晋太郎氏に移されました。 安倍晋太郎氏は、1988年に膵臓がんと診断され、1990年9月に入院し、1991年5月に死去しています。このような状況下なのに、大豪邸の所有権移転には抵当権が付いていないのです。つまり、安倍晋太郎氏は大豪邸をキャッシュで買ったことになります。しかし、普通に考えて、とても一大臣が買えるような物件ではなかったため、地元では「きっと何か裏があって格安で譲ってもらったに違いない」という噂が広まり、その結果、安倍晋太郎氏の大豪邸は「パチンコ御殿」と呼ばれるようになったのです。 その「パチンコ御殿」を息子の安倍晋三氏が受け継いだわけですが、安倍晋三氏が父・晋太郎氏から受け継いだのは資産だけでなく、統一教会の広告塔という役職と、その見返りに手にした統一教会信者の組織票を国政選挙のたびに自由に差配できるという特典でした。そして、安倍晋太郎氏が深く関係していたパチンコ会社「七洋物産」との繋がりも、そのまま受け継いだのです。 そんな「七洋物産」がJR博多駅前の「七洋ビル」をホテルに建て替え、JR九州が運営する「JR九州ホテル ブラッサム博多中央」としてオープンしたのが2013年4月でしたが、この時、新築披露パーティーに出席したのが、自民党の

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