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<Vol.1295号:2022年のまとめと23年、24年への展望>
2022年12月28日:金利、国債価格、金融恐慌
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著者:システムズリサーチ:吉田繁治
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コロナ後の激動の年だった2022年が終わります。
2022年が、
1)リーマン危機を超える金融恐慌の始まりを示したのか、
2)インフレによる金利上昇の中期調整かで、見方は分かれています。
日米の投資家のたぶん70%は、中期調整という見方でしょう。2023年
にはインフレ率が低下し、米国の短期金利は5.125%をターミナル・
レート(転換金利)として、23年末には下がっていくと見ているから
です。ターミナルは利上げの終わりという意味です。
一方では、コロナ後の世界の負債は、GDPの300兆ドル(4京500兆円)
に膨らんでいます。金利が上がると価格が下がる国債、債券、証券化
商品の下落から、「1929年から33年の金融大恐慌」に比肩する転換に
なっていくとする少数派(30%)の見方があります。
運用額が3000兆円に増えているインデックス・ファンドに多い予想が
これです。パッシブ(受動的)な指数で運用するインデックス・ファ
ンドは、アクティブ(能動的)なIT株への投資が多いヘッジ・ファン
ドとともに、政府の金融規制のない、シャドーバンクに属します。投
資信託の一環です。今回は、自己資本と不良債権の認定に規制のある
銀行からではなく、規制のないシャドーバンクから金融恐慌が起こる
でしょう。米国ではシャドーバンクの運用資金量は、義銀行を超えて
います。
世界の年金基金が代表である機関投資家が、運用利回りの高さを求め
てシャドーバンクにマネーを預託し、シャドーバンクが中継点になり
債券、株、コモディティの指数や通貨に投資するものです。
今回はGold Moneyに掲載された論文を、少数派の見方の代表として紹
介し、解説します。ロンドンの投資家としてキャリアを積んだ
Alasdair Macleod氏が書いています(12月22日)。長年の投資の経験
から、政府・中央銀行の不適切なマネー政策が、国民の資産を破壊し
てきたという主張をもっています。内容は高度です。
https://www.goldmoney.com/research/inflation-recession-and-declining-us-hegemony
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