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岩上安身のIWJ特報! 第583号 エコノミスト田代秀敏氏インタビュー(その2)

岩上安身のIWJ特報!
  • 2022/12/29
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第583号 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 岩上安身のIWJ特報! 急速な円安は「アベノミクス」の経済的帰結!? 日本はこれからどうなるのか? 岩上安身によるエコノミスト田代秀敏氏インタビュー (その2) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (その1)のつづき ・エコノミスト田代秀敏氏(IWJ撮影) https://bit.ly/3VmVBa1  ロシアによるウクライナ侵攻の長期化の影響は、世界中のさまざまな局面で予 想外の変動をもたらし、それがまた別の局面へと玉突きのように連鎖が続く。  米国はインフレを抑えるために金融引き締めに舵を切り、2022年始めに1ドル =115円台だった円相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)の急速な利上げの影響 を受けて円安が進行した。9月には1ドル=140円台前半まで下落。日本の社会に は衝撃が走った。  この急激な円安を受けて、岩上安身は2022年9月16日、東京都内のIWJ事務所で エコノミストの田代秀敏氏への緊急インタビューを実施した。(その1)に引き 続きお送りする。  田代氏は、日本のGDP(国内総生産)成長率が年率3.5パーセントに上方修正と 報じられながら、GDI(国民総所得)が0パーセント(厳密にはマイナス0.03パー セント)であることを報じないのは「大本営発表だ」と批判した。  円安に関しては、これまでは「円安になると株価が反発して値上がりする」と いう公式があったが、今回はそれが効かず、日経平均株価は下がっている。  その理由を岩上安身が尋ねると、田代氏は、「今の日本の金融市場では、株式 も国債も最大取引主体は外国の金融機関。彼らは株価をドル換算する。円安が進 めば、ドル換算の株価は安くなるが、『死に体』だと思われている日本の株を買 いに来ない」と話した。  日経平均などが下がる「株安」、円が売られる「円安」、債券が売られて金 利が上がる「債券安」の3つが同時に起きる「トリプル安」を警戒すべき事態だ が、政治家たちは静観の姿勢。田代氏は「彼らは気付いていないのかもしれない 」と言う。  責任者である財務省の神田真人財務官は9月8日、最近の円安進行について「明 らかに過度な変動」と危機感を表明しているが、翌9日の岸田総理の発言は、「 急激な変化は好ましくない」とマイルドな表現に終始している。  しかし、「24年ぶりの安値」と言われている円の価値は、実際には24年前と同 じではない。日本やアメリカの物価変動を考慮しなくてはならず、現在の主な貿 易相手国である中国の人民元と円との為替レートも含めて考える必要がある。

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