『激怒』という映画が作れたこと、それがこうやって公開できて、いろん
な人に観ていただけたことがぼくは本当に嬉しいです。ご覧いただいた人
の中にいろんな感想があるのは当然で、すごく楽しんでいただけた人がい
る一方で、残念に思ったりガッカリさせてしまった人もいるでしょう。ぼ
くも初めての長編作品で、できる限りのことをできる限りの状況の中でや
ったつもりですが(それは本当に全力でやっています。そうでなかったら
自分に言い訳が立たないので)、それでも至らないところは多々あったと
思うし、今だったらもっと上手くやれたはずのこともあります。でも一本
の作品を作るというのは結局「さまざまな制約の中で出来る限りのことを
する」ということに尽きるのであり、それには始まりがあって真ん中があ
って終わりがあるわけで、無限に直し続けていたら作品は完成しないわけ
です。そして作品というのは完成していろんな人に観ていただいて初めて
成立するものなので、だからこうやって『激怒』という映画を完成させる
ことができて、それをお届けすることができた、ということについてぼく
は本当に嬉しく思っているし、そこには他の何とも代えがたい達成感もあ
るわけですーー念のため、これは例えば「パーフェクトな作品が作れた」
というような自負から来るものではなく(そんな風には微塵も考えてない
です)、やると決めたことをまがりなりにも一つやり終えることができた、
ということから来るものです。これは、多くの人を巻き込んで、いろいろ
迷惑をかけ、エッチラオッチラ作ったものがこうやって日の目をみること
ができた、そのこと自体がもたらす喜びだと言っていいと思います。
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