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221231 ビジネス知識源プレミアム:大晦日増刊:2022年のまとめと23年、24年への展望(2)

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■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□□■□■   <1ヶ月にビジネス書5冊を超える知識価値をe-Mailで> ビジネス知識源プレミアム(水曜刊:660円/月:税込):Vol.1296  <Vol.1296号:大晦日の増刊:       2022年のまとめと23年、24年への展望(2)>      2022年12月31日:金利、債券価格、金融恐慌 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 論考/業務の案内     http://www.cool-knowledge.com/ 有料版の登録/解除  https://mypage.mag2.com/Welcome.do 購読方法や届かないことについての問い合わせメール                →Reader_yuryo@mag2.com            著者:システムズリサーチ:吉田繁治   *スマホ用の改行なしと、PC用の改行ありを送っています。 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■ いよいよ大晦日です。2022年は、世界の構造の、根底部分の転換点の初年度でした。「1.コロナパンデミック→2.サプライチェーンショック→3.財政の拡大とマネー大増発→4.ウクライナ戦争→5.資源高騰が加わったインフレ→6.金利の上昇→7.株価下落→8.債券価格下落」と続き、各国での、政治体制の転換が加わりました。 【米国の国債と金利上昇】 財政拡張のコロナ対策も重なって、31兆ドル(4185兆円)に膨らんだ米国債価格は、0.25%から1%の金利が4%に上がったので、25%下がっています。 世界の負債は、世界GDPの3倍の300兆ドル(4京500兆円)という、金利が3ポイントくらい上がると「利払いができない」金額になっています。マネーの増加は、負債の増加と同義です。金融資産(マネー)=金融負債(マネー)だからです。 まだ、国債の下落の80%くらいは「含み損」なので、金融の激増に至っていません。しかし、2023年5月には、米国の金利は(少なくとも)5.125%に上がります。含み損が順次、表面化するとともに、既発国債の価格は更に約10%は下がって行きます。 米国債が35%下がったときの損失は、4185兆円×35%≒約1465兆円です。さすがに1465兆円の保有国債の含み損には、耐えられない。 米国のおよそ全部の銀行が、時価評価では自己資本を失い、債務超過になります。債務超過になると、銀行間金融のレポ金融は停止され、借りた側は返済しなければならない。 それでも、銀行相互の隠然とした飛ばしにより「偽装金融」を続けるか、です。OTC(=銀行間)のレポ金融とデリバティブには、公開市場がないからです。 2022年9末の英国年金基金の危機も、金利が上がったレバレッジ投資の失敗からでした。国債の金利が上がり、差し入れた担保の不足になり、レバレッジ(短期借り入れ)の追い証が必要になったのです。追証が払えないと、負債を返済しなればならず、買った株や債券は売らねばならない。 株価が回復しないと、2023年後半(8月~)から、米国を中心にして、世界の金融機関(銀行+シャドーバンク)に、多数のデフォルトが出るでしょう。 レバレッジの面では米国投資銀行とシャドーバンク(ヘッジ・ファンド、インデックス・ファンド、年金基金)には差がないのです。             * 本稿は、前号(有料版正刊:22.12.28)に続く後編です。 Gold Moneyに掲載された論文を、少数派の見方の代表として紹介し、解説します。ロンドンの投資家としてキャリアを積んだAlasdair Macleod(以下、マクリード)が書いています(12月22日:掲載サイト) https://www.goldmoney.com/research/inflation-recession-and-declining-us-hegemony 前号と同じように、翻訳して解説を加えるスタイルで書きます。マクリード氏の論は、投資家集合の中ではおよそ30%の少数派に属するでしょう。 信用通貨(法で規定した制度的マネー)に対する考えが、ケインジアンの主流派と異なります。この信用は、政府財政への信用のことです。政府財政への信用を担保(=現象的には国債担保)にして、中央銀行が通貨を発行しています。 MMT論は、無限発行が可能とするものです。財政の赤字(財政に対する税収の不足)から発行する国債は、いくら発行しても、中央銀行が買い取るなら、政府負債としてはなくなる、ともしています。 (注)実際は、国債のマネタイゼーション(国債の通貨化)であり、中央銀行の通貨発行の分は、中央銀行の負債になっています。

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