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2022年12月31日:金利、債券価格、金融恐慌
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著者:システムズリサーチ:吉田繁治
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いよいよ大晦日です。2022年は、世界の構造の、根底部分の転換点の
初年度でした。「1.コロナパンデミック→2.サプライチェーンショッ
ク→3.財政の拡大とマネー大増発→4.ウクライナ戦争→5.資源高騰が
加わったインフレ→6.金利の上昇→7.株価下落→8.債券価格下落」と
続き、各国での、政治体制の転換が加わりました。
【米国の国債と金利上昇】
財政拡張のコロナ対策も重なって、31兆ドル(4185兆円)に膨らんだ
米国債価格は、0.25%から1%の金利が4%に上がったので、25%下が
っています。
世界の負債は、世界GDPの3倍の300兆ドル(4京500兆円)という、金
利が3ポイントくらい上がると「利払いができない」金額になってい
ます。マネーの増加は、負債の増加と同義です。金融資産(マネー)
=金融負債(マネー)だからです。
まだ、国債の下落の80%くらいは「含み損」なので、金融の激増に至
っていません。しかし、2023年5月には、米国の金利は(少なくと
も)5.125%に上がります。含み損が順次、表面化するとともに、既
発国債の価格は更に約10%は下がって行きます。
米国債が35%下がったときの損失は、4185兆円×35%≒約1465兆円で
す。さすがに1465兆円の保有国債の含み損には、耐えられない。
米国のおよそ全部の銀行が、時価評価では自己資本を失い、債務超過
になります。債務超過になると、銀行間金融のレポ金融は停止され、
借りた側は返済しなければならない。
それでも、銀行相互の隠然とした飛ばしにより「偽装金融」を続ける
か、です。OTC(=銀行間)のレポ金融とデリバティブには、公開市
場がないからです。
2022年9末の英国年金基金の危機も、金利が上がったレバレッジ投資
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