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学歴と資産形成の不思議な関係! 高学歴パラドクスに陥ると老後の貧困地獄が待っている!

神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる!
さて、サラリーマンの 生涯収入 は大卒男性の平均値で 2億5千万円 ぐらいといわれますが、これはあくまで平均です。 年収の順に並べた中央値で見た場合は、おそらく2億円前後という推定になるでしょう。 ここから税金や社会保障費を払えば、手取りは大体で1億4〜5千万円ともっと減ってしまいます。 これで生活費を賄うことを考えると、余剰分が少なく蓄財はとても難しそうなのです。 定年までの40年間に平均すれば、年に350万円ぐらいです。 ここから、住宅ローンだ、子供の教育費だ、マイカーだ……などとやっていると、貯蓄さえも難しく思われます。 可処分所得(自由に使えるお金)がそもそも低いのですから、投資に向ける 「タネ銭」 をつくるのさえ、厳しい状況でしょう。 +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ 神樹兵輔の衰退ニッポンの暗黒地図――政治・経済・社会・マネー・投資の闇をえぐる 第27回 +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+ みなさま、こんにちは! 「衰退ニッポンの暗黒地図」をお届けするマネーアナリストの神樹兵輔(かみき・へいすけ)です。 2023年の「新春スタート号」となる今回は、「学歴と資産形成の不思議な関係! 高学歴パラドクスに陥ると老後の貧困地獄が待っている!」というテーマで、その闇をえぐっていきます。 -------------------------------------------- 学歴と資産形成の不思議な関係! 高学歴パラドクスに陥ると貧困地獄が待っている! ------------------------------------------- ところで、世間で富裕層と呼ばれる人たちは、最低でも1億円以上の純金融資産を保有する人たち――という定義になっているようです。 野村総合研究所の2020年時点でのレポートによれば、純金融資産額で「富裕層」と呼ばれる1億円以上5億円未満の保有世帯数は124万世帯だそうです。 日本の総世帯数が約5400万なので、この層は約2・3%の世帯に相当します。 つまり約43世帯に1世帯が、1億円以上5億円未満の金融資産保有の「富裕層」世帯ということになります(世帯の平均構成人数は2・6人)。 ところがです。 1億円の金融資産をまるまる年利回り5%で回したところで、年間収益は500万円にすぎません。 3%なら、300万円です。 10%の年利回りで、ようやく1000万円ぐらいです。 まずまず1000万円あれば、勤め人をやめても、何とかなりそうですが、1億円の金融資産を、毎年のように10%で回すというのも、なかなか難しいことでしょう。 -------------------------------------------- 「純金融資産が1億円」ではちょっと物足りない! -------------------------------------------- 金融資産が1億円で「富裕層」の仲間入りというのも、「なんだかなー」という程度の印象にもなるのです。 それ以上の2億円や3億円となれば、何とか「富裕層」らしく見えてきます。2億円を3%で回せば、年間600万円程度の収益が見込めるからです。3億円なら年間900万円です。 ちなみに野村総研のレポートでは、さらに5億円以上の「超富裕層」は8・7万世帯で、総世帯数5400万の0・16%に相当するようです。 もはや、このぐらいのレベルになれば、いかにも「超富裕層」と呼んでもよいのでしょう。スンナリ腑に落ちます。 こういう人たちが、日本には約625世帯に1世帯が5億円以上の「超富裕層」ということになるのです(野村総研のデータでは、1億円以上の富裕層全体が保有する金融資産合計は1554兆円で132・7万世帯に相当し、総世帯数の2・4%)。 -------------------------------------------- 不動産等の実物資産評価額も含めると富裕層はもっと多い! -------------------------------------------- ちなみに、こうしたデータは純金融資産(金融資産から負債を除いた額)のみの金額ですから、他の不動産などといった実物資産は含まれていないのです。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 次回は 「無税サラリーマンになって富裕層を目指す方法」 について、そのカラクリの闇をえぐっていきます。

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  • 1990年のバブル崩壊から続く「失われた30年」を経て、ニッポン国の衰退ぶりは鮮明です。デフレ下でGDPは伸びず、賃金は上がらず、少子高齢化で人口は減り、貧富の格差も広がりました。 いったいどうしてこんなことになったのでしょう。政治、経済、社会、マネーや投資に瑕疵があったのは否めません。本メルマガは、そうした諸分野に潜む「闇」を炙り出しグイグイえぐっていこうとするものです。
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