永田町異聞メルマガ版
「国家権力&メディア一刀両断」 2023.01.05
新 恭(あらた きょう)
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ロシア帝国復活を夢想するプーチンの病理
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昨年来、世界を揺るがし続ける指導者といえば、プーチン露大統領をおいてほ
かにいないだろう。
日本などは、まだこれといった具体的兆候もないのに台湾有事をむやみに怖れ、
防衛費を倍増させる政策転換をしたが、それも元をただせばプーチンのウクラ
イナに対する暴挙からの連想に過ぎない。
「グローバルプレーヤー」から「ならず者国家」になったと米調査会社に評さ
れながらも、核兵器の使用をちらつかせ、ウクライナへの攻撃をゆるめない
プーチン。彼ははいったい何をめざしているのか。ロシアのウクライナ侵攻直
後、アメリカのリンダ・トマス=グリーンフィールド国連大使が「プーチン大
統領は世界をロシア帝国が君臨していた時代に戻したいと考えている」と述べ
て以来、しばしば言われるのが「ロシア帝国の復興」である。
事実、プーチンは昨年6月9日、ピョートル大帝生誕350周年を記念する展覧会
を視察した後、若手企業家を前に「ピョートル大帝がスウェーデンとの戦いで
何かを奪ったかのような印象を受けるかもしれないが、何も奪っていない。奪
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