新年のブラックスワン(1)~中国
IMF(国際通貨基金)のゲオルギエワ専務理事はこの元旦にCBSのニュース番組で2023年の世界経済は多くの地域で厳しいものとなり、世界成長見通しを、これまでの2.7%予想からさらに引き下げる可能性を示唆しました。昨年の大変革に続いて今年も大きな変革が予想されます。その1つに中国の政治経済の不透明さがあります。コロナ危機、住宅バブル、台湾侵攻・米中戦争の可能性を探ってみます。
「コロナ感染急拡大の光と影」
中国の習近平国家主席は昨年末、新年に向けての演説を行いました。そこで習主席は「この上なく苦しい努力を経て、我々は前代未聞の困難と挑戦に勝利した」と、新型コロナとの戦いにおいて、事実上の勝利宣言をしました。
中国指導部は昨年12月になってゼロコロナ政策を転換し、諸規制を緩和しました。国民の不満にこたえ、経済の再開を期待しました。しかしそのとたんに中国全土で感染爆発が起きました。当局が正式な数値を発表しなくなりましたが、部分的な報告や、医療機関、火葬場の動きから感染爆発の可能性が示唆されています。規制緩和から数週間で2億4千万人も感染したとの試算もあります。
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