また、例の安倍元首相の大ファンの方のFacebookの記事を読んでいると、こんなことが書かれていた。
「誰が何と言おうと、『悪夢の民主党政権』時代の3年間は正に『悪夢』であり、二度と招来してはなりません。安倍政権が憎いあまりに異を唱える方がいらっしゃるかもしれませんが、それは古来からの『常識』に反していませんか?」
私は、安倍政権が憎いかどうかはともかくとして、その政策の批判者ではある。
韓国に平均賃金でも一人当たりのGDPでも、重要学術論文の数(これは一人当たりの数でなく、人口半分の国に論文の数で負けているということである)でも、あるいは映画やエンターテイメントで韓国が世界を席巻するレベルになっているのに日本はどんどん水をあけられている事実でも、むしろそっちのほうが悪夢と思っている。
民主党政権時代が悪夢という人たちは何をもって悪夢というのだろうか?
失業率にしても今のほうが低いが、その前の自民党政権の頃よりは下げた。
円の価値を1ドル80円にまでもっていったということは通貨の価値がそれだけ高い、それだけ日本の価値を高めたということであった。これを利用してM&Aをやらなかったのは民主党政権の責任でなく、企業経営者の責任だ。
ありとあらゆる国際順位を落とし、日本を先進国最低のレベルまで引き下げたのは数字の事実だ。
さらに安倍政権以降の自民党政権は、コロナ禍の中で国会を会期でないとか言って平気でとじ続ける。国会議員の日当は民主党政権時代よりはるかに高い。
逆に民主党政権は、東日本大震災の後、国会を開き続けていた。
にもかかわらず、自民党は審議拒否を何十回も行った。
そして決定的なのは「民主党政権」というが、参議院で多数派を取ったことがないから自由な政策遂行ができないという足かせもはめられていた。
確かに民主党政権は官僚とケンカして官僚をうまく使えなかった。しかし安倍政権のように官僚に恥をかかせるようなことはしなかった。東大卒の人間が官僚になろうとしないで外資に行こうとする状況が、愛国的と言えるのだろうか?
彼のいう悪夢の根拠は何なのだろう?
普天間の迷走はあったものの、外交面で、弱腰だけだっただけで国家に損失を与えたわけではない。
株価は確かに安かった。
ただ、金持ちがそれで損をしただけで、日本の一般国民が損をしているわけではない。
円安になったおかげで外国人客が増えたというが、世界に例をみない形でコロナをびびってその機会損失ははなはだしい。
警察の暴走を許して、朝にまでアルコールチェックを行い、営業車を運転する人たちは前日の晩にまともに酒が飲めなくなった。これで地方の飲食店は壊滅的な打撃を受ける。外国人を呼べる重要な観光資源である飲食文化をコロナへのびびりとのダブルパンチでつぶしていく。
円安で、日本が安い国になったので、金持ちの外国人よりむしろ貧乏な外国人が押し寄せ、そして日本の女が安いと言って買われ性病が蔓延する。
こんな二流国家になって喜ぶのが古来からの「常識」なのだろうか?
私は、日本という国は周辺の東アジアの国より常に優位にたち、欧米に負けない国を目指すのが古来からの「常識」と思っているのだが、保守の人たちの「常識」は違うようだ。
この記事は約
NaN 分で読めます(
NaN 文字 / 画像
NaN
枚)