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韓国、「暴徒」化した貴族労組 労働改革の矢面「尹政権が決意」

勝又壽良の経済時評
  • 2023/01/09
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貴族労組は121万人 尹政権が大手術を決断 年功賃金から職務給へ 年金制度破壊の主因に 韓国社会では、既得権益がはびこっている。これまで、規制改革が行なわれないどころか、既得権益拡大さえ行なわれてきた。その最たる例が、労働組合である。経済闘争から遊離した政治闘争を頻繁に行い、国民生活に弊害を及ぼす存在になっているのだ。世論の70%は、こういう労組に批判の目を向けている。 もちろん、労働組合は労働者の権利を守る有力な手段である。企業に対して、労働者の利益を代表して交渉する法的な地位が与えられている。その意味で労使関係は、良き緊張関係にあることが望ましく、労使のもたれ合いは忌むべきことであろう。ただ、労組が違法行為によって企業を脅かす存在であってはならないのだ。 韓国の労働組合は、労使の緊張関係を超えており、あらゆることで企業と対決する道を選んでいる。それが、政治闘争への一環という位置づけになっているからで、「反企業主義」を前面に打ち出している。これでは、賃金闘争名目で政治闘争を行なっていると言ってもいい状態だ。 貴族労組員121万人 ここで、最新の韓国の労働組合の状況を見ておきたい。 韓国雇用労働省が22年12月に公表した「2021年全国労働組合組織現況」によると、労働組合組織率は14.2%で前年と変わらない。つまり、韓国労働者の14%強が労働組合に所属しているだけで、後は未組織労働者という意味である。

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  • 勝又壽良の経済時評
  • 経済記者30年と大学教授17年の経験を生かして、内外の経済問題について取り上げる。2010年からブログを毎日、書き続けてきた。この間、著書も数冊出版している。今後も、この姿勢を続ける。
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