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/ 2023年1月6日発行 /Vol.545(2/2)
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「人生に座右の銘はいらない」
読者からの相談や質問に松尾スズキが独自の視点でお答えします!
Q.40歳独身女です。入社以来、仕事にがむしゃらに打ち込んできたこともあり、それなりに評価をされて、いまは部長です(社員50人くらいの小さい旅行代理店ですが)。ただ、コロナを経て、正直、仕事へのモチベーションが激減してしまいました。それでも、周りからの評価が下がるのは耐えられないので、相変わらず、がむしゃらです。でも、心はフラフラです。周りの評価を気にしすぎる癖というか性格って、治らないものでしょうか? 松尾さんのように経験と年齢を積めば、もう少し達観できるものですか?(40歳、女性、会社員)
A.旅行会社の方は、本当にコロナに振り回され疲弊したことと思います。演劇業界も同じで、わたしもまったく安心して仕事をできないまま芝居を続けております。そんな中、感染率、死者数はピークを迎えようとしております。『ツダマンの世界』も、東京の劇場入りの際、わたしの妻がコロナに罹り往生しましたし、京都では初日、体調不良の村杉の代役を尾倉ケントがつとめました。そのため、わたしも尾倉も、キャスト・スタッフも、朝早く東京を出て、一日中ひりひりした稽古を行いました。ほんとに、あの日は綱渡りでしたが、なんとか乗り切り、芝居の評価にはほとんど影響は出ませんでした。尾倉に感謝するとともに、村杉の悔しさを思うと……。
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