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COVID-19で困ること

ドクター畑地の診察室
ドクター畑地の診察室174.2023.1.15. まぐまぐ大賞2022 健康部門 第3位に輝きました!ご声援ありがとうございました! 現役呼吸器内科、総合内科専門医 畑地治です。 世の中に「○○飲んだらすべての病気が治った」「○○制限食をとったらすべての人が健康になる」等、出鱈目情報が溢れています。現代医療の特徴は精密医療で万人に効くような治療はありません。治療方法は個人によって全く違います!おそらく日本で一番多くの呼吸器疾患患者(肺癌、喘息、COPD、肺炎など)を診療する専門医が、最先端の精密医療を解説&ネットでは出し辛い医療や治療の裏側も配信! https://zipangu-management.co.jp/culture_000/hataji/ 三重県出身 自治医科大学卒業後、僻地診療、三重大学勤務を経て、呼吸器内科医師となる 松阪市民病院院長 診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当 https://fmmie.jp/program/getsumoku/hiosamu.php ***************************** COVID-19で困ること  「また、COVID-19か」と思われる皆様も多いと思います。私も同感です。しかし現在これを書かずして何を書くのかという状況が続いているのです。  正直言って、ワクチン接種者は軽症です。ほとんど風邪と同じです。しかしながら、一つ違う所があるとすると伝染性かと思います。1カ所に入るとあっという間に広がります。もうほとんど濃厚接触者と言う言葉は死語と化しているかもしれませんが、残念ながら医療現場ではまだのこっています。なぜなら一般の社会よりもさらに厳密な管理が要求されるからです。スタッフから患者さんに伝染する事態はぜひ避けたいと考えているからです。そうすると、必然的に休むスタッフが多くなり、残ったスタッフの心労が祟り、離職者が現れさらに事態が悪化すると言うのが現状です。  現在まだ5類感染症となっていない以上、責任をもって管理体制を作らないとどう批判されるか解りません。そのため、それほど重篤でないCOVID-19のために病棟閉鎖や、病院の救急受け入れを中止して良いのかと考えてしまいます。  現在の対応ですと、医療現場でCOVID-19を管理する事は大変です。防護服を着て診療をする事は思っている以上に大変なわけです。そこまでする必要があるのかどうか疑問に思いますし、検査をどこまでする必要があるのかいつも考えてしまいます。何よりも、いつもより少ないスタッフで病棟内感染を防ぐ必要があるから、入院を制限せざるをえないし、救急体制にもしわ寄せが行くと言うような感じです。あく までも私見ですが、通常の感染対応でCOVID-19を管理することによるデメリットよりも、救急体制や診療体制を制限することによるデメリットの方が大きい気がしてなりません。世界のその他の先進国ではもうマスクすらしていない時代です。術前にCOVID-19検査を行っていない時代です。そのような中で日本の対応は小さなリスクを危惧するあまり大きなデメリットを生じているような気がするわけです。  4月になって5類感染症となるかもしれません。その際速やかに、マスク問題や医療現場における問題等以前に移行できるかどうか甚だ疑問です。もう通年性の病態となってしまっている以上、もっとゆるく対応していくしかないのではないのかと考える次第です。  今だに命に関わるような重症COVID-19肺炎患者が運ばれてくることがあります。CTを撮影すると、COVID-19による肺炎の場合、ワクチン接種者かそうでないか一目瞭然にわかります。ワクチン非接種者の肺炎の場合、非常に重篤な画像を呈しているわけです。やむを得ず打たなかった人は仕方がないとは言え、いまだに自分の考え方で接種していない人は、ハイリスクであるといえます。ワクチン接種しても感染する事はありますが、重症化しません。やはり重症者を見るにつれ、ワクチン接種の重要性を考えるわけです。  ワクチン接種すると2年後に死亡するとか言う主張もありました。もう2年経とうとしていますが、無責任な主張した人はどうなったのでしょうか。やはり、ごくまれに重篤な副作用が出ることが事実です。しかしながらメリットデメリットを考えたときに、圧倒的にメリットの方が大きいことも事実です。  可能な限りほとんど全員の人がワクチン接種をして、早く5類扱いとなってほしいと考えている今日この頃です。 ***************************** ドクター畑地の診察室174.2023.1.15号 毎週日曜日お昼に配信予定です。 次号は2023.1.22.です。 お問合せ、感想などはコチラまで zm.magumagu@gmail.com 畑地 治 https://zipangu-management.co.jp/culture_000/hataji/ 三重県出身 自治医科大学卒業後、僻地診療、三重大学勤務を経て、呼吸器内科医師となる 松阪市民病院院長 https ://mie-matsu-kokyuki.mars.bindcloud.jp/ https://www.facebook.com/mch.respiratory.center/ 診療の傍らFM三重で「肺、おさむに聴け!radioを聴いてらんらんらん(lung lung lung)」という毎週月曜日放送の番組を担当 https://fmmie.jp/program/getsumoku/hiosamu.php ***************************** ★お知らせ★ 好評発売中『ドクター畑地の診察室』バックナンバー 1ヶ月分を220円で購入できます。気になった号がある方はぜひチェックしてみてください! ◆2022年12月 https://www.mag2.com/archives/0001688238/2022/12

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