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石川 温の「スマホ業界新聞」
2023/01/07(vol.498)
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《目次》
1.ソニー・ホンダが手掛けるハイエンドEV「AFEELA」
-----「スマホっぽいものづくり」に胸躍る
2. 衛星インターネットサービス「Starlink」が大幅値下げ
----光回線や宅内ルーターとも真っ向勝負の値付けに唖然
3.DAZNがまさかの700円も値上げ
-----投資から回収のフェーズに突入か
4.今週のリリース&ニュース
5.編集後記
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1.ソニー・ホンダが手がける電気自動車「AFEELA」
-----「スマホっぽいものづくり」に胸躍る
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3年ぶりにラスベガスで開催された世界最大級のテクノロジー展示会「CES」に行ってきた。モバイル関連のニュースは、モトローラの「ThinkPhone」や、ベライゾンなどに端末供給をしているOrbicが日本に上陸するらしいという話題ぐらいしかなかった。
しかし、モビリティ関連では、ソニー・ホンダが「AFEELA」というブランドを発表し、さらにプロトタイプを公開したこともあり、大きな収穫があった。
ソニーのプレスカンファレンスでは、サプライズでクアルコムのクリスチアーノ・アモンCEOが登場。クアルコムは例年、自社でプレスカンファレンスを実施しているのだが、なぜか今年は開催しないということであった。てっきりニュースがないかと思いきや、ソニーのプレスカンファレンスに出てくるとは驚きであった。
さらに、ソニー・ホンダモビリティの川西泉社長にAFEELAのデザインについて聞いたところ「最近のクルマはデザインが過剰で、かつてのケータイのよう。自分たちが作るからにはスマートフォンのような佇まいにしたかった」と語ってくれたのが、感動モノであった。
まさにソニー・ホンダは、まるでXperiaのようにクルマをスマートフォン軸で作ろうとしている。外観のデザインよりも、OSやアプリの勝負。ソフトウェアベースとして、アップデートしていく世界観を狙っていくというわけだ。
2020年のCESでVISION-Sを披露した際、吉田憲一郎社長が「これまでのメガトレンドはモバイルだったが、これからはモビリティにシフトしていく」と語っていたが、まさにソニー・ホンダはモバイルで培った知見をモビリティに生かそうとしているのだ。
川西社長にグループインタビューした内容は日経電子版「モバイルの達人」やアスキーの連載で執筆しているのだが、かなり深いところまで「スマートフォン的な発想」でAFEELAをつくろうとしている感じが興味深い。
特に「ミドルレンジをいくらやってもイノベーションはおきない。進化はやっぱりハイエンド・フラグシップから起きる。だから、僕らはハイエンドから始めていく」という、まずはハイエンドを頑なに攻めていく姿勢はXperiaに通じるものがある。
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